間もなくワーホリを中断して日本へ帰国する carly です。
最近わたしは自分が「HSP」という人間であることに気づきました。
@naoroom772 なおちゃんのおかけで
自分がHSPだってことに気づいた!✅生きづらいな
✅みんなのようになれないと悩んでる人はチェックしてみて
ほしいな🌟気づくだけでかなり
楽になれるし、自分を否定しなくて
よくなるから!https://t.co/gXxVZ5Ymcj— carly🌹ワーホリ途中退場します (@whois3carly) 2019年1月13日
実際にわたしがイギリスで暮らす中で「もしかしたらHSPの人って、海外暮らしに向いてないのかも?」という仮説を立てたので、詳しく説明していきます。
- 海外で暮らしてみたいと思っているHSPさん
- HSPではなくても、似ている気質を持っていて海外生活に興味がある人
はこちらの記事を読んで、自分が海外に移住した後にどんな現実が待っているのかをイメージしてみてください🌟
HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは?

今この記事を読んでくれている人の多くは、自分がHSPだと自覚していると思います。
とはいえ、中には
- HSPってなに?
- 聞いたことはあるけど詳しくは知らない
という人もいるかと思うので、サラッとHSPについて紹介しておきます。
HSPを一言でいうと「人一倍敏感な人」です。
なにに対して敏感なのかというと、人の気配や感情、音、ニオイ、空気、雰囲気などいつもの暮らしの中のあらゆるものが刺激だと感じてしまいます。
HSPの人に当てはまる性質は以下の4つです。
- D(Depth of processing)深く処理する
- O(being easily Overstimulated)過剰に刺激を受けやすい
- E(being both Emotionally reactive generally and having high Empathy in particular)感情の反応が強く、とくに共感力が高い
- S(being aware of Subtle Stimuli)ささいな刺激を察知する
詳しく書くと長くなるので、詳しくはわたしがHSPだと気づいたキッカケでもある なおちゃん のブログをチェックしてみてください。
- HSP才能開発サポーター なおちゃんの HSPの移住女子ライフ
自分はただの内向型だろうと思ってこのブログを読んだら、
[speech_bubble type=”think” subtype=”R1″ icon=”1carly.jpg” name=”carly”] 自分ってHSPなんだ…![/speech_bubble]と気づいて天地がひっくり返りました。
HSPが海外移住に向いていないと思う4つの理由【体験談をもとに考察】

ここからが本題で、わたしが「HSPの人は海外生活に向いていないのでは?」と思った理由を詳しく説明していきます。
これはあくまでもわたしが自分のワーホリ体験を元にして考えたことなので、まるっと鵜呑みにして光の速さで海外生活を諦めるなんてことはしないでください。
あくまでも1人の人間が体験したことにしか過ぎず
- 自分だったらこういうケースにはどう対処する?
- 自分にはこういう武器があるから大丈夫だ
というように、心地良い海外生活を送るための参考にしていただけたらうれしいです。
では、さっそく。
わたしがHSPさんには海外暮らしが向いていないと思う理由を
- 深く考えすぎる性質によってヘンなやつ扱いされる
- 大きい音や大声、人の動きなど何もかもが日本とは規格違い
- 常識が通用しないことでマイナス因子を回避できない
- 一歩外に出れば感情が大きく揺さぶられる光景ばかり
の4つに分けて、わたしの体験したエピソードを交えながら紹介していきます。
✓HSPが海外移住に向いていない理由1.深く考えすぎる性質によってヘンなやつ扱いされる
国によっても違いますが、これは少なくともわたしが移住したイギリスだけでなく他のヨーロッパ諸国やアメリカなどで見られる文化ですね。
こういった国々では小さな頃から自分の意見を主張することを教え込まれており、大人になって自分の意見を言えない人はワケわかんないやつ扱いされます。
海外では「英語が話せない = 無口になる、喋らない」ではないのです。
英語がどんなにヘタクソでも、とにかく喋る。
これが生き残る手段でもあるから。
わたしは
- HSPの深く考える性質
- 英語がうまく話せない
という2つの理由によって、関わる外国人に対して自分の意見を言えないことが多かったです。
一対一の会話ならなんとかなるものの、複数の外国人に囲まれてしまうと
- 英語が聞き取れない
- 知らない単語が出てくる
- 聞いた言葉を理解するのに数秒の時差がある
という理由から、自分はその場にいない者として会話が進んでいきます。
英語が下手というのが自分で分かっていても、1人だけ会話についていけない悔しさやその場に属せていない空気感によって、ものすごいストレスを感じます。
しかも、会話が終わった後(パーティーが終わった後など)の疲労感がハンパないです。
会話やパーティーの途中でプツッと充電が切れる感覚がするときもあります。
海外ではなんでもかんでも常にパートナーと一緒に行動するのが基本で、日本のように1人でなんでもするという人は珍しいので、窮屈さを感じることも多かったですね。
気にしなければいいのですけど、
- 不自然だと分かっていること
- 相手から低く評価されると分かっていること
- 相手が自分に対して気を遣ってくれているのが分かること
をし続けるのは、HSPさんにとっては辛いことだと思います。
✓HSPが海外移住に向いていない理由2.大きい音や大声、人の動きなど何もかもが日本とは規格違い
日本からイギリスのロンドンに移り住んで「うわっ…キツ」と思ったのは
- 人の声がバカでかい
- 救急車の音がバカでかい&神経に触る高い音
- 人が道端でケンカしていたり取っ組み合ったりしてる
- 電車やバスの中で大声で電話&大音量で音楽や動画を再生
- 人を避けて歩くという考えがない
- 人の邪魔にならないように道端に避けるとかない
- 見知らぬ人からものすごい勢いで話しかけられまくる
- 電車やバスの中でありえないものを食べていてニオイや音がすごい
- 街中のいたるところで異国のニオイが漂いまくる
という感じです。
まず、こちらの人は隣を歩いている人に対しても、道路の反対側にいる人に話しかけているのかってくらいのボリュームで話します。
しかも、言語によってはやたら早口に聞こえたり怒っているように聞こえたりするので、まったく意味がわからないとしてもいい気分はしません。
色んな意味で、こちらの人はあまり「他人のことを考えない」のでしょうね。
だからこそ、日本から海外に移住した人の「他人の目を気にする必要がなくて生きやすい」という意見が目立つのだと思います。
地味にキツイのは、みんな香水やニオイの強いシャンプーやボディクリームなどを当たり前のように使っていることです。
よりによって
- ココナッツ
- アーモンド
- マンゴー
のようなトロピカルで鮮烈な香り…
ほのかに香るくらいならいいのですが、電車の車両やバス中にその香りが充満するほど強い香りを放っている人がゴロゴロいるので、公共交通網で移動するのがイヤになりました。
かといって、ハンカチで鼻を押さえるのもなんか失礼な気がしますし…
相手が気にしているかはさておき、自分が必要以上に気にしてしまうことにエネルギーを使い激しく消耗します。
それに加え、ロンドンの地下鉄は世界最古ということもあるせいか、走っている間の音の大きさが日本の比ではありません。
走る場所によっては隣の人とまともに会話できなくなりますし、キーキーと神経に触る音がするので辛いです。
✓HSPが海外移住に向いていない理由3.常識が通用しないことでマイナス因子を回避できない
理由2.で紹介した点がなぜ問題かというと、それらが自分の力ではどうしても回避しきれないことだからです。
幸いなことにわたしは在宅ワーカーなので電車やバスでの移動は減らせますが、そのほかのことはほとんど運に任されていますし、家から5分ほど離れたスーパーに行くだけでも毎日のようになにかしらの刺激に遭遇します。
30年近くを日本で過ごしてきたわたしは日本で作り込まれた「常識」を元にしてしか生きられないので、その常識が毎分ごとに破られるのはわりと辛いです。
日本だったら電車やバスの中は静かにするという常識に従ってみんな行動するので、それに従っておけば刺激がない環境にいられるという安心感があります。
しかし、海外では日本の常識が適用されないので「みんなグルになってわざとやってるんじゃ!?」とすら思えてくるほど、予想もしないことが次々と起こるんです。
はじめは
- みんな自分が思うように生きていていいなぁ
- 日本人もこれくらい他人を気にせず生きられればいいのになぁ
とか思っていましたが、それが当たり前になると寛大なことを言っていられなくなりました。
一歩でも家の外へ出れば刺激がわんさか待ち構えていると考えるだけで気分が下がりますし、実際に外へ出ればかなりの体力を消耗して目的地へたどり着くどころではありません。
✓HSPが海外移住に向いていない理由4.一歩外に出れば感情が大きく揺さぶられる光景ばかり
これにはいい面と悪い面があります。
いい面はイギリスでは美術館や博物館の多くがタダであり、世界トップレベルのアートにいつでも何度でも触れられるということです。
ストリートミュージシャンの質もかなり高く、こういったいい面がHSPの性質である共感性の高さを満たすのに役立ってくれます。
その一方で、ホームレスがいたるところにいるというのが悪い面です。
これはイギリスに限ったことではないですし、ストリートチルドレンが溢れているなどもっと悲惨な場所もたくさんあります。
無料の炊き出しがあったり、ホームレスの人に小銭をあげたりご飯をあげたりする優しい人が多いことも知っていますが、それでもいたたまれない気持ちになるんですよね。
ボロボロの服と両足がそろっていない靴を身につけて、極寒の橋の上で地面に足と頭をつけて小銭を恵んでくれといっている物乞いの人。
分けてもらったご飯をその場で貪るように食べるホームレス。
[speech_bubble type=”think” subtype=”L1″ icon=”1carly.jpg” name=”carly”] でも、お酒飲んだりタバコ吸ったりしてる… これは日本でも同じか。[/speech_bubble]この人たち全員が貧しいとは限らず、パフォーマンスとしてや小銭稼ぎ感覚でやっている人がいることも知っていますが、それでも色々と考えてしまうんです…
日本とはまったく違う光景が広がりまったく違う文化や習慣があるからこそ、良くも悪くも感情が大きく揺さぶられることが多く、それによってエネルギーをものすごく消費してしまいます。
【海外移住を否定してはいない】やりたいならやるべき

これまでにHSPの人が海外移住に向いていないと思う理由を述べてきましたが
- 英語ができないから発言のタイミングを逃す
- 日本の常識が通用しない
- 何もかもが規格外&予想不可能
- ニオイや音など日本人の感覚とは違うことが当たり前
などはHSPではなくても、ウン十年を日本で生きてきた人なら必ず躓くポイントなのではないかと思います。
「これってあんたがHSPだっていうのを理由にして、自分の失敗を正当化しようとしてるだけじゃねw」っていう意見が遠くから聞こえてきそうですね。
まあ、否定はしません。
以下の記事にも書きましたが、理由はどうあれわたしはワーホリを途中で投げ出して日本に帰国するので、世間の解釈では「負け犬」です。
でも、わたしは
- 日本食と温かいお風呂が恋しい
- 英語がなかなか上達しない
- 現地の起業に就職できない
といった甘えで帰国するわけではないし、ワーホリしてた時間とお金がムダだったなんてこれっぽっちも思っていません。
むしろ、自分がこういう経験をして得たものがあるからこそ誰かの役に立てばうれしいし、ワーホリを含めて海外に住みたいという気持ちがある人の背中を押したいと思っています。
HSPにとって海外移住は辛いかもしれないが、興味があるならやってみるべき

さて、今回は海外移住を考えているHSPさんに向けて、HSPであるわたしが体験したワーホリビザでの海外暮らしで感じたことをシェアしました。
その人の語学スキルや専門性、行き先、価値観などによっても変わると思いますが
- 意見が言えないことでヘンなやつ扱いされる
- 人や音など何もかもが予想外&規格外
- それゆえに自分の力だけでは避けられない刺激が多発
- 文化や当たり前が違うため刺激が強すぎる
という理由から、HSPの人は海外移住をすると多少なりとも苦労するでしょう。
ただ、わたしはあなたが海外移住したいと思っているならできるだけ早い段階で行動してほしいと思っています。
じっくり考えたくなる気持ちはすごく分かりますが、今までの経験で「何事もやってみないと分からないから、さっさと行動して合うか合わないかを判断した方が時間もお金もムダにならない」と学びました。
この記事が少しでも参考になって夢を叶え「HSPでも生きづらくないよ」と胸を張れるようになってもらえたらうれしいです☺