こんな疑問に答えていきます。
英語の多聴は大量のインプット効果があり、英語を話せるようになるための基礎をつくってくれる学習法です。
そもそも、インプットが少ないとアウトプットもできないので、英語を話すためにはたくさんの英語をインプットする必要があります。
「理解できないものを大量に聞いても意味ないよね」という勘違いはそこまで。理解できないながらにくり返し、会話の中で理解していくのが正しい言葉の身につけ方です。

- 英語多聴の効果「大量のインプット」
- 英語多聴のメリット【3つ】
- 英語多聴のデメリット【2つ】
学歴もキャリアも根性もお金もないわたしですが、英語を愛して20年になります。
海外好きをこじらせた結果、ひとりで海外へ8カ国以上、海外在住歴2年半です。
【英語】多聴の効果「大量のインプット」

英語学習における多聴の効果は「大量のインプット」ができることです。
- 流暢さ
- 発音の正しさ
- 文法的な正しさ
- 自然な言い回し
以上のようなテクニックを身につける以前に、大量のインプットをしなければ英語は話せるようになりません。
大量のインプットがアウトプットを支える
子どもを見てみるとよく分かりますよね。赤ちゃんは言葉を話しはじめる1歳前後までに、毎日大量のリスニングをこなしています。
しかも、そのほとんどが「ネイティブスピーカーの自然な速さの会話」です。
生まれた直後から毎日ひたすら大量のリスニングをくり返すことで、脳内に
- その単語をいつ使うか
- その単語をどう使うか
- 単語と単語の組み合わせ方
などのルールを定着させているから、赤ちゃんは母国語が話せるようになるんです。
赤ちゃんは決して、わたしたち大人のように文法を覚えたり、単語を暗記しまくったりはしていませんよね。
自然な速さの会話を大量に聞き続けた結果、少しずつ言葉を話せるようになっていくというのが、言葉を習得する基本の流れというわけ。
大量のインプットがアウトプットの根っこになるという証明です。
日本人が英語を話せない理由:圧倒的なインプット不足
日本人が英語を話せない理由はいろいろありますが、ひとつが「インプット不足」。
「日本人はインプット過多でアウトプット不足」という考えもありますよね。それはあくまでも「日本の英語教育の中でインプットとアウトプットのバランスが崩れている」ということだと思います。
ひとつの言語を操ることを考えれば、学校教育だけでは圧倒的にインプット不足です。
事実、人間の赤ちゃんは生まれて1年くらいは人生のほとんどをリスニングに費やしていますし、少し話せるようになってからもひたすらリスニングをくり返す毎日です。
わたしたちは英語を母国語とする子どもと同レベルのインプットをしてきたか?
答えは完全に「ノー」だと思います。だから、わたしたちは英語がうまく話せないんです。
大量のインプット:どのくらいの時間が必要か
英語を話せるようになるまでに必要な時間は、次のように言われています。
正しいかどうかはさておき、ひとつのゴールとして考えるのはありだと思います。

・365日×3年=1,095日
⇨ 1日8時間稼働として、1,095日×8=8,760時間
【答え】3歳児はすでに8,000時間を超えるリスニングをこなしている
3歳児レベルの会話をするのに8,000時間のリスニングが必要だとしたら、大人としてはけっこう絶望ですよね…
大人は「学ぶ」ことで時間を圧縮できる

でも、大人は次のような方法で、子どもが本来からだで覚えることを「学ぶ」ことができます。
- 単語の意味を調べる
- 文法を体系的に学ぶ
- 練習問題を解く
大人は「学ぶ」という方法で時間を圧縮できるので、子どもが本来こなすレベルの大量のインプットをする必要がないということです。
ということで、以下をひとつの目安として英語を勉強するのはありかと思います。
- 2,000時間
- 3,000時間

英語の多聴は大量のインプットになる
わたしたちが日本語を難なく話せるのは、生まれた直後から大量のインプットをこなしてきたからです。英語を習得するときにも同じ考え方が当てはまります。
つまり、わたしたちが英語を話せないのはインプットが足りないから。大量のインプットをこなすには「多聴」という学習法がおすすめです。
大量のインプットがアウトプットの基礎となるので、英語を多聴をすることが英会話の基礎になるということですね。
【英語】多聴のメリット【3つ】

答えは次のとおりです。
- 調べる必要がない
- 正しい使い方ごと覚えられる
- 忘れにくい
詳しく見ていきましょう。
1.多聴でインプットする言葉は調べる必要がない
基本的に、多聴に「言葉の意味を調べる」という必要はありません。なぜなら、言葉というのは本来「使いつつ意味を覚えていく」ものだからです。

多くの大人は赤ちゃんにご飯をあげるときに「ご飯だよ」といって差し出しますよね。
次第に「これをご飯というんだな」と覚えた赤ちゃんは、ご飯がほしいときに「ご飯」と声に出してみるようになります。
意図したとおりにご飯がもらえたら、赤ちゃんは
- 「ご飯」という言葉の意味
- 「ご飯」という言葉の使い方
をマスターしたことになります。
もっとインプットが増えると「ご飯食べよ~」「〇〇ちゃんもご飯食べる~」のような文章をつくれるようになります。

言葉の意味とは「その言葉が使われている状況の中」にあります。
本来ならば、辞書を使って意味を調べる必要も「こうやって使いましょう」と教えてもらう必要もなく、経験の中で覚えていくものです。
もちろん、状況によっては辞書を使うべきときもあるかもしれません。しかし、本来の流れに沿って言葉を覚えていくほうが、大変ではあっても最終的にはメリットのほうが大きいかなと思います。
2.多聴をとおして正しい使い方ごと覚えられる
基本の流れで言葉を覚えると、正しい使い方ごと覚えられます。わたしたちが英単語や文法ばかり知っていても話せないのは、正しい使い方を知らないからです。
たとえば「impulse」という単語を丸暗記したとします。
意味は「衝動」ですが、単語だけ暗記してもいつどのように使えばいいのか分からないので、忘れていく一方ですよね…
単語を正しく使うには、正しい使い方をセットで覚える必要があります。

会話の中で言葉を覚えると、単語の意味と使い方がセットで身につくので「使い方が分からない」という悩みは生まれません。
多聴でたくさんの会話に触れると、そのまま反復すれば会話ができてしまうお宝フレーズがたくさん身につくんです。
3.多聴で覚えた言葉は忘れにくい
辞書を使わず会話の中で覚えた言葉は「あなたの成功体験」なので、丸暗記した単語より圧倒的に使いやすく、忘れにくいです。

わたしたちが英語を話せるようになるために必要なのも、辞書に頼らない成功体験です。
- 耳で覚える
- 使ってみる
- 使い方をマスターする
以上の手順を踏むことで言葉は定着し、忘れにくくなります。
【英語の多聴】致命的なデメリット【2つ】

答えは次のとおり。
- 時間がかかる
- しんどいから挫折しやすい
大切なことなので要チェックです。
1.多聴は時間がかかる
多聴はどちらかと言えばアナログなやり方なので、どうしても時間がかかります。
とはいえ、これが言語習得の基本の流れであり、一番の近道ともいえる方法です。

2.多聴はしんどいから挫折しやすい
多聴は効果が高い学習法である反面
- 時間がかかる
- 意味が分からないのがつらい
- 聞きとれないのがつらい
という苦しい学習法でもあります。子どもと違って大人は続けられないし、分からないことに絶えられない生き物ですからね。
- 意味が理解できなくても続ける
- くり返し同じことを見聞きする
こういうことに関しては、子どものほうが圧倒的に有利です。
かといって、言語の習得に大人が不利とも限りません。大人は続けることが苦手なぶん「体系的に学ぶ」ことで時間を圧縮し、知識を武器に変えることができます。
大切なのは、学ぶこととからだで覚えることのバランスをとることです。
【英語】多聴の学習効果:大量のインプットによる基礎構成

今回は「英語多聴の効果」について掘り下げました。多聴という学習の効果は「大量のインプット」にあります。
インプットはアウトプットの基礎です。
大量のインプットによってアウトプットができるようになり、そのくり返しで使える言葉がどんどん増えていきます。
英語を話せるようになるには英語を多聴してインプット量を増やし、アウトプットの土台をまず固める必要があります。