料理で赤ワインの代用品になるもの一覧【用途によって使い分けましょう】

レシピに書いてあっても赤ワインがない場合は、どうすればいい?絶対に余るのにわざわざ買ってこないといけないの?代わりになる調味料があれば知りたいです。
カーリー
カーリー
元フレンチ料理人のわたしがお悩みに答えます。

 

おいしいものに目がないカーリーです。

レシピを検索して試してみようと思っても、材料がなくて断念すること。

よくありますよね。「赤ワイン」はその代表格じゃないでしょうか。

せっかくの美味しそうなレシピを、赤ワインのために断念するなんてもったいない…

今回はそんなお悩みに答えます。

ズバリ、赤ワインの代用品を考えるときは、用途によってなにを使うかを考えるべし。

料理を上達させたい人、家にあるもので美味しい料理を作りたい人は、ぜひ最後まで読んでいってくださいね🌟

料理で赤ワインを代用できるかは「用途」によります

料理で赤ワインを代用するには、

  • どんな料理を作るか
  • 赤ワインにどんな効果を求めるか

を見極めなければなりません。

それによって代用できるかどうかや、なにで代用するかが決まります。

 

赤ワインの代用品はない!?

「赤ワインの代用品はない」という意見にも、基本的には賛成です。

例えば、いくらプロでも「牛の赤ワイン煮を赤ワインなしで作れ」というリクエストには答えられませんからね。

料理名に「ワイン煮」と付いている以上、代用品を使ったら違う料理になります

おいしいか美味しくないかは別問題です。

 

とはいえ、代用品を使って似たような料理に仕上げることはできます。

まあ、料理の科学的な知識やロジカルな思考がないと、難しいとは思いますが…

ぜひプロに任せてください👍

 

料理に赤ワインを使う目的

そもそも、料理に赤ワインを使う目的はなんでしょう?

主な目的は下記のとおりです。

  1. しっとり柔らかく
  2. コクや風味をつける

アルコールが組織内に入り込むことで、肉がしっとり柔らかくなります。

「保水性」というやつです。

しかも、アルコールが肉に入り込むと、火通りも早くなります。

なぜなら、アルコールは水より沸点が低いからです。

たんぱく質の凝固温度に近い温度かつ短時間で火を入れられれば、水分が逃げにくくなってしっとり柔らかく仕上がりますね。

 

よく言われるのは「タンニンが肉を柔らかくする」という説ですが、実はあまり科学的な根拠はないのだとか…

最近は、タンニンや酸度よりも「DL-乳酸」という有機酸が肉を柔らかくする、という説が有力視されています。

ちなみに、お酒で肉を柔らかくするのは

  1. ワイン
  2. みりん
  3. 日本酒

の順で効果が高いです。日本酒と水では、ほとんど効果は変わりません。

 

料理で使える赤ワインの代用品【使うときの注意点】

料理で赤ワインの代わりを探すときに大切なのは、どんな目的で使うかです。

今回は、下記の3パターンに沿って、赤ワインの代用品を探してみましょう。

  1. 風味やコクとして
  2. 煮込みの水分として
  3. 肉を柔らかくする

ついでに代用品を使うときの注意点についても触れるので、要チェックです。

 

1.風味やコクをつける

料理に風味やコクをつけるために赤ワインを使う場合は、下記のようなものを代用品として使うことができます。

  • 日本酒
  • みりん
  • 白ワイン
  • ロゼワイン
  • すりおろしりんご
  • トマトピューレ
  • カシスリキュール
  • ココアパウダー
  • バルサミコ酢
  • 赤ワインビネガー

白ワインやロゼワインは赤ワインに比べて酸味が強いので、少なめに使うとよいです。

色をプラスするために、トマトピューレやカシスリキュール、ココアパウダー、バルサミコ酢などを加えても。

いずれも味が強いので、様子をみながら少しずつ足しましょう。

赤ワインビネガーやバルサミコ酢には強い酸味があるので、使う量に気をつけて。

ほんの少量をよく加熱すると、濃厚なコクと風味だけを残せます。

 

2.煮込みの水分として

赤ワイン煮やカレー、ハヤシライスのような煮込み料理の場合は、下記のようなものが代用品として使えます。

  • 日本酒
  • 白ワイン
  • ロゼワイン
  • ぶどうジュース
  • クランベリージュース
  • ホールトマト

煮込みの水分として使うなら、水が一番失敗しにくいです。

とくに白ワインやロゼには酸味がありますし、ジュース類やホールトマトにはそれぞれの食材の味があります。

いずれにしても、水で割るなどした方がいいですね。

ぶどうジュースやクランベリージュースは、果汁100%の砂糖なしを選びましょう。

 

3.肉を柔らかくする

肉を柔らかくする目的で赤ワインの代用品を探すなら、下記のようなものがおすすめです。

  • 日本酒
  • コーラ
  • キウイ
  • パイナップル
  • 舞茸
  • ヨーグルト
  • すりおろしりんご
  • 玉ねぎのすりおろし

日本酒やコーラ、ヨーグルト、すりおろしりんご、玉ねぎのすりおろしなどは、肉を漬け込んでおくと柔らかくなります。

キウイやパイナップル、舞茸にはたんぱく質を分解する酵素が含まれているので、肉と一緒に炒めたりタネにしたりするとよさそう。

 

コーラは意外かもしれませんが、炭酸のおかげで肉が柔らかくなります。

世界には牛肉のビール煮込みなんて料理も。

ただの炭酸水だと旨味が流出してしまうので、浸透圧のおかげで旨味が逃げない「開けたてのコーラ」を使いましょう。

炭酸が抜けたコーラは使えません。

肉を柔らかくするためにコーラを買うのもなんだかなという感じなので、お家にコーラがある人向けかもしれません。

 

料理の赤ワインの代用品を探すときは用途を明確に

今回は【料理で赤ワインの代わりなる食材や調味料には、こんなものがあるよ!】というお話でした。

赤ワインの代わりになにを使うかは、赤ワインにどんな効果を求めるかで決まります。

肉を柔らかくしたいなら玉ねぎのすりおろし、煮物にしたいなら水や日本酒、風味づけやコク出しならトマトやバルサミコ酢などを。

常に「なんでそれを使うのか」を考えると、料理が上手になりますよ。

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