こんな声に応えます。
間違ったクセがつくといけないので、英語の発音は独学NGだと聞きませんか?
たしかに一理あるかもしれませんが、一概にそうはいえませんよ。
わたしは英語を独学し、ネイティブに通じる発音スキルを身につけましたから。
本記事では、その英語の発音の独学方法についてお伝えします。
この方法を知らないままだと、効果があるのかも分からない発音矯正プログラムに申し込み、時間とお金をムダ遣いしてしまうかも…
紹介するのは中学生でもできる独学法なので、今すぐとり入れてみてくださいね。
- 英語の発音独学法「レコード式発音上達法」のやり方
- レコード式発音上達法のメリット
- 英語の発音を独学するコツ
学歴もキャリアも根性もお金もないわたしですが、英語を愛して20年になります。
海外好きをこじらせた結果、ひとりで海外へ8カ国以上、海外在住歴2年半です。
英語の発音を独学する方法【レコード式発音上達法】

英語の発音を練習するときにやってほしいのが「録音」です。
自分が英語を話しているのを繰り返し録音して聴き、実際の発音にすり合わせていく。
ひとまず「レコード式発音上達法」と呼ぶことにしましょう。
わたしはこの発音の独学方法を15年以上続けています。
そのおかげか、ネイティブが相手でも発音のせいで聴き返されることはほぼありません。

録音式発音上達方法のやり方
やり方はとてもかんたんです。
- 自分の発音を録音する
- 録音したものを聴く
- 以上を繰り返す
- 納得できるまで繰り返す
詳しい手順を説明しますね。
手順1.自分の発音を録音する
なにを使ってもいいので、英語を発音するときに自分の声を録音します。
- 音読
- シャドーイング
- オーバーラッピング
- リピーティング
- 洋楽を歌う
このように、自分の口から英語が出るときは必ず録音、です!
すべてを録音すると長すぎなので、うまく発音したい部分を抜き出して録音しましょう。
今はほぼすべてのスマホに録音機能がついていて、とても便利ですね。

手順2.録音したものを聴く
録音した音声を聴くことで、思ったより自分が発音できていないことに気づきます。
かつてのわたしのように、大きなショックを受けるはず…
でも、心配しないでくださいね。
このレコード式発音上達法をしっかりやれば、ネイティブに通じる発音になります。
手順3.聴いて発音して録音を繰り返す
- 発音する
- 録音する
- 聴く
- 発音する
- 録音する
- 聴く
- …無限ループ
以上の手順を何度も繰り返し、実際の発音に近づけるようひたすら練習します。
はじめはうまくできませんが、上達するまでの辛抱です。
- 口の大きさや使い方
- 舌の動かし方や位置
などを変えつつ、音声に近い発音になるまでひたすら録音と発音を繰り返します。
発音記号は覚える必要なし
講師や通訳を目指すようなガチ勢を除いて、発音記号を覚える必要はありません。
頭にある知識を使おうとすると返って時間がかかるので…
文法や単語の知識とかもそうですよね。
知らなさすぎても困りますが、知っているがためにいちいち日本語に訳すクセがついてしまい、英語が口からテンポよく出てこなくなります…
少し時間はかかっても、からだで覚えたものはすぐ使えますし、忘れにくいです。

スマホの録音機能の使い方
iPhoneにもAndroidにも、ボイスレコーダー的なアプリがはじめから入っています。
それを使えば今すぐ無料でレコード式発音上達法が実践できますね。
やり方はとてもかんたん。
iPhoneの画面で説明しますね。
1.ボイスメモを立ち上げる
画面をタッチして、アプリを立ち上げます。
iPhoneでは「ボイスメモ」ですね。

2.ボタンを押して録音開始
画面の下にある赤いボタンを押すと、すぐに録音が開始されます。
けっこう広い音を拾うので、できるだけ静かな環境で録音するのがおすすめ。
ボタンを一度タップすると録音中になり、もう一度タップすると停止できます。

3.アプリ内で録音内容を確認
録音したボイスメモは自動で録音され、アプリ内でいつでも聴けます。
ここからは、聴いて直した音声を録音、また聴いて修正というのを繰り返すだけ。

一度に録音する音声が長いと聴くのも直すのも大変なので、めんどうでも短めの一文や単語だけを録音すると学習しやすいですよ。
【英語の発音独学】録音式発音上達法のメリット

録音式で英語の発音を独学するメリットはこちらです。
- どんなものでも教材になる
- モチベーションが上がる
- 無料でできる
- 発音矯正なのに楽しい
- 難しい知識がいらない
大事なポイントなので、詳しく説明しますね。
1.どんなものでも教材になる
レコード式発音上達法に使う教材はなんでもオッケーです。
- 洋楽
- 映画
- アニメ
- ラジオ
- 海外ドラマ
- 英語の参考書
- Podcast
スクリプトがあってもなくても、自分が発音できるものならなんでも教材になります。
覚えたいフレーズや専門用語など、自分に必要な英語だけを抜き出して学習できるのも、レコード式発音上達法がおすすめな理由ですね。
2.モチベーションが上がる
教材はなんでもいいってことは、好きなものを教材にできるってことです。
- 洋楽
- 映画
- 海外ドラマ
で発音がうまくなるんですから、やる気も続きますよね。
わたしが録音式で発音の独学をはじめたときは、洋楽を教材にしていました。
うまく発音できないパートの練習からはじまり、アルバム1枚分の全曲を見ないで完コピできるまで繰り返し練習する日々…

3.無料でできる
今ある好きなものを活用すればいいので、お金をかける必要はとくにありません。
洋楽だったら好きなアーティストのアルバムを、映画だったら好きな作品を引っぱり出してくればいいだけです。
教材が手元になくても、ネットで探せばいくらでも見つかります。YouTubeは英語の宝庫なので、興味がある分野を探せばいいですしね。
スマホは誰でも持ってるし、15年前とは違って教材もだいぶ手に入れやすいです。
「レコード式発音上達法」はやり方もはじめるのも超かんたんで、知らないだけで損する独学法だと思います。
4.発音矯正なのに楽しい
好きなものが教材になれば、勉強だなんて忘れるくらいに楽しくなります。
一般的に、英語の発音矯正は
- 難しい
- しんどい
- 楽しくない
- よく分からない
など、どちらかといえば苦行なはず。
でも、レコード式発音上達法は好きな英語で発音を磨いていく方法なので、挫折どころか楽しくていくらでも続けられます。

5.難しい知識がいらない
レコード式発音上達法には
- 発音記号
- 舌の位置
- 顔の筋肉
- 喉から発音せよ
という難しい発音の知識が必要ありません。
自分の発音を聴いて、実際の発音に近づけていくだけです。
最低限の知識がないと時間がかかるだけと思うかもしれませんが、ぶっちゃけ知識ってつまらなくないですか…?
わたしのように「よく分からん難しい話はめんどう。だったら、楽しみながらからだで覚えたい」という人にはレコード式発音上達法がマッチしていますよ。
楽しいほうが続きますし、つまりは上達もするってことかなと思います。
英語の発音を独学するときのポイント

録音式発音上達法で発音を独学するときの注意点はこちら。
- 好きなものを教材にする
- ネイティブを目指さない
- 毎日コツコツ続ける
以上の順に詳しく見ていきましょう。
1.好きなものを教材にする
自分に必要な英語ではなく、すぐ役に立たなくても好きなものを教材にしましょう。
理由は次のとおりです。
- 継続のため
- 基本的な発音スキルを身につけるのが目的だから
後ほど詳しく説明しますが、発音を上達させるために大切なのは継続。きちんと継続することが英語の発音を上達させるコツです。
発音の基礎を身につけるのが最優先
レコード式発音上達法で身につけるのは、覚えたいフレーズや単語の発音ではありません。
英語の発音の基礎となる母音と子音の発音を習得するのが目的です。
英語と日本語では、母音と子音の数に大きな違いがあります。
- 20こ前後の母音(日本語は5つ)
- 25こ前後の子音(日本語は16こ)
この発音の違いをからだで覚えていくのが、レコード式発音上達法。
発音の基礎を優先して身につけておけば、覚えたいフレーズや単語は練習をしなくてもうまく発音できます。
だから、教材は覚えるべきフレーズ集や参考書ではなく、好きな映画やドラマなどを選ぶべきなんです。
2.ネイティブを目指さない
流暢な英語を目指す前に、伝わる英語を話せるようになりましょう。
アメリカ人のように高速かつ発音も完ぺきな英語じゃなくても、英語は伝わります。
というか、場所によっては「ネイティブ英語」が伝わらないこともあるので、ネイティブの英語が最強というわけでもありません。
人によって考え方は違いますが、少なくとも初心者が考えるべきなのはネイティブのような流暢さではなく、伝わりやすさかなとわたしは思いますね。
3.毎日コツコツ続ける
英語学習のなかでもとくに発音は、まさに筋トレです。
- 口やあごの動かし方
- 表情筋
- 舌やくちびるの使い方
など、英語を話すための筋肉は毎日続けないと鍛えられません。
筋肉がつかないと、英語はうまく発音できないんですね。

文法や単語の知識と違って、筋肉は一夜漬けでは手に入らないんです。
ですから、毎日ちょっとずつでもいいので
- リアルな会話と同じ声の大きさ
- リアルな会話と同じ口の大きさ
で英語を発声する練習をしましょう。
【初心者向け】英語の発音の独学におすすめの教材

教材選びのポイントはこちら。
- 教材で使われている英語がすぐに覚えられる程度のレベル
- 教材で使われている英語がすぐ発音できる程度のレベル
文法やリーディング力を高める目的ではないので、パッと見ただけでおおよその内容が理解でき、発音できるものがおすすめです。
以上を踏まえたうえでおすすめなのがこちら。
- BBC Learning English
- エンジョイ・シンプル・イングリッシュ

教材を開いてすぐ録音にとりかかれるくらい難易度の低い教材を選びましょう。
1.BBC Learning English
イギリス国営放送のBBCが運営する英語学習者向けのコンテンツ。アプリもありますが、おすすめはブラウザ版です。
理由は分かりませんが、アプリ版だと初級向けコンテンツが見れないんですよね…
発音の練習におすすめなコンテンツは初心者向けのこちらです。
- English My Way(basic)
- 6 Minutes Grammar(basic)
いずれも英語学習の初心者向けにつくられたコンテンツで、とても分かりやすいです。
これに沿って練習すると発音の上達はもちろん、基本となる文法や語彙力も身につきます。
1.English My Way(basic)
BBC Learning Englishのトップページから
- Courses
- English My Way(basic)
の順にクリックすると、ページが開けます。


- 病院
- バス
- マーケット
- スーパー
- 薬局
などのテーマから、最低限の暮らしに困らないための英語を学べます。
学習レベルも
- basic(初級)
- lower-intermediate(中の下)
- upper-intermediate(中の上)
- Towards Advanced(上級)
とボリュームたっぷりなので、継続して学びつつ基本的な英語力を身につけましょう。
2.6 Minutes Grammar(basic)
BBC Learning Englishのトップページから
- Grammar
- 6 Minutes Grammar(basic)
の順にクリックすると、ページが開けます。

6 Minutes Grammarでは、日常でよく使う文法を優先的に学べます。
例えば、こんな感じのテーマですね。
- 過去形
- 前置詞
- 疑問形
- 未来形
- Have toとmustの違い
- canとcould、be able toの違い
「英語で文法を学ぶなんて難しくない?」と思った人も大丈夫です。
BBC Learning Englishは日本の中学レベルの英語すら学んでいない人たち向けのコンテンツなので、あなたもきっと理解できます。

2.エンジョイ・シンプル・イングリッシュ
NHKが出版するこちらは、中学中級レベルの方におすすめの1冊です。
- 日本の昔話
- 旅行や日常会話
- オリジナルストーリー
などのトピックで学ぶリスニング&リーディング用の教材なのですが、使われている単語数が500語以内という超初級向けで、発音の練習にも向いています。
わたしが英語学習をはじめたばかりの頃に買っていた教材ですね。
「自分ってこんなに英語が分かるんだ」という成功体験と、英語が分かる楽しさを日々与えてくれる教材でした。
内容も興味深くお財布にやさしい価格なので、ぜひ手にとってみてほしいです。
英語の発音を独学する方法:録音して聴くがカギ

今回は英語の発音を独学する方法について詳しく説明しました。
ポイントは、自分の発音を録音して聴くを繰り返し、教材の音声に近づけていくこと。
録音式発音上達法は、パッと見では遠回りのようでも
- 楽しい
- 続けやすい
- 難しい知識がいらない
という初心者にやさしく、結果的に発音が上達しやすい学習法です。
録音はスマホでかんたんにできるので、手元の教材でぜひ試してみてくださいね。