こんな声に応えます。
英語学習のなかでも、オーバーラッピングはわりと難易度が低い学習法です。
英語学習の入門~初級の人でも楽しみながらできるため、ぜひ習慣化してみてください。
本記事では、オーバーラッピングのやり方を詳しく解説します。
- オーバーラッピングのやり方
- うまくできないときの対策法
- 教材の選び方とおすすめの教材
学歴もキャリアも根性もお金もないわたしですが、英語を愛して20年になります。
海外好きをこじらせた結果、ひとりで海外へ8カ国以上、海外在住歴2年半です。
オーバーラッピングのやり方【4ステップ】

オーバーラッピングとは、音声に合わせて発音していく英語の学習方法です。
初心者でもやりやすく
- 流暢さ
- リスニング力
- スピーキング力
が鍛えられる学習法としておすすめです。
詳しくは「オーバーラッピングの効果とは【英語学習】入門~初心者におすすめ」という記事にまとめたので、ぜひご覧ください。

では、オーバーラッピングのやり方を説明しますね。
- 音声をとおしで聴く
- 音声に合わせて発音する
- つまづいた箇所をチェック
- 繰り返し練習する
以上の順に詳しく見ていきましょう。
1.音声をとおしで聴く
まずは下準備として、教材の音声をとおしで聴きます。
- 1回目はスクリプトなし
- 2回目はスクリプトあり
で聴き、おおよその内容をつかむことと、初見でどれくらい聴きとれるかに注目しましょう。
意味の分からない単語は、できるだけ文脈からイメージしてみること。
分からなくてイライラしたり遠回りな気がしたりするかもしれませんが、日本語に訳さないクセをつけたほうが英会話能力は上がります。

2.音声に合わせて発音する
さっそく実践です。
スクリプトを用意し、音声に合わせて発音していきましょう。
- 間違っても
- 分からないところを飛ばしても
いいので、速さもリズムもすべて音声どおりに真似することが大切。
音声を理解できるかどうかや、発音の正しさなどはまったく気にしなくていいです。
音声の速さとリズムを真似しながら発言していくことで、英語らしいリズムやイントネーションといった流暢さが身につきます。
口パクはできるだけしない
ポイントは
- リアルな会話と同じ声の大きさ
- リアルな会話と同じ口の動き
を意識して発音すること。
口パクだと口周りの筋肉が鍛えられず、うまく話せるようになりません。

発音を鍛える場合は録音する
自分の話す英語を録音し、自分で聞いてみましょう。
- 自分で聞いている自分の発音
- 第三者に伝わるあなたの発音
には大きな差があるので、まずは自分の発音を自分で聞くことが大切です。
詳しくは「本当は教えたくない【英語の発音を独学する究極の方法】中学生でもできます」という記事を参考にどうぞ。
3.つまづいた箇所をチェック
上記までのつまづきを修正するステップ。
- 単語としてどう発音するのか
- 文章としてはどう発音するのか
をチェックし、スラスラといえるまで繰り返し練習します。
スクリプトなしでもいえるようにフレーズを脳(からだ)に染み込ませていくイメージ。
4.繰り返し練習する
ここまでの手順でほとんどが発音できるようになったはずなので、あとは練習あるのみ。
くり返し音声に合わせて発音し、流暢さを脳(からだ)で覚えていきます。
もう一度、手順をおさらいしましょう。
- 音声をとおしで聴く
- 音声に合わせて発音してみる
- つまづいた部分をチェック
- 繰り返し練習する

最終ステップまで来たら、
- スクリプトなし
- 全文とおしで
オーバーラッピングできるように練習します。
スクリプトを見ないでいえるフレーズが増えるほど、日常会話で使える言葉も増えますよ。

オーバーラッピングに慣れたらシャドーイング
オーバーラッピングがうまくできるようになったら、同じ教材を使ってシャドーイングに挑戦してみましょう。
シャドーイングはオーバーラッピングよりも高い
- リスニング力
- スピーキング力
が必要になるので、英会話の上達を目指す人におすすめの学習法です。
シャドーイングの正しいやり方は「【英語学習】シャドーイングのやり方を徹底解説【初心者も失敗なし】」という記事にまとめました。
オーバーラッピングのやり方のコツ:うまくできないときの対策

オーバーラッピングは初心者向けの学習法ですが、やり方にはいくつかコツがあります。
- ついていけないときの対策
- イヤホンかヘッドホンを片耳だけつける
- 録音して聴く
- 毎日コツコツ続ける
以上の順に見ていきましょう。
1.早くてついていけないときの対策
音声が早くてついていけないときの対策法はこちら。
- 再生速度を遅くする
- 文章を細かく区切る
デバイスにもよりますが、再生速度は変えられないことが多いため、文章を細かく区切ってワンフレーズごと発音するのがおすすめ。
本来ならピリオドごとに練習するのが理想ですが、難しいときは文節ごとに区切り、文節ひとつひとつの精度を高めていきます。


2.イヤホンかヘッドホンを片耳だけ装着
イヤホンやヘッドホンを使う場合は、片耳だけにつけましょう。
両耳に装着すると自分の声が聞きとりにくくなり、うまくいかなくなります。
人間は自分の声を聞きながら言葉を発する生き物なので、自分の声が聞きとれていないと違和感を感じるんですよね。
なので、イヤホンやヘッドホンは片耳だけ装着すること。
むしろ、片耳だけにイヤホンをつけると自分の声がよく聞こえるようになるため、発音の練習がグッとやりやすくなりますよ。
3.録音して聴く
オーバーラッピングをするときは、自分の発音を録音して聴きましょう。
やってみるとよく分かりますが、自分ではイケてるなと思った発音も実際に聞いてみるとめっちゃしょぼいんですよね…

発音の上達方法については「本当は教えたくない【英語の発音を独学する究極の方法】中学生でもできます」という記事にまとめたので、ぜひご覧ください。
4.毎日コツコツ続ける
スポーツは少しでもサボるとからだがなまり、もとに戻るまでに時間がかかりますよね。
英語も同じで、
- 今日は5時間やったぞ!偉い
- じゃあ、1週間サボっちゃお
という状態だと、英語力は1週間前と変わりません。

オーバーラッピング:教材の選び方とおすすめ教材

自分の好きなものすべてが教材になるのがオーバーラッピングのいいところです。
教材選びのコツは次のとおり。
- 英語学習用の参考書から選ぶ
- 自分の好きなものを教材にする
大切なことなので詳しく説明しますね。
1.文法書や英検などの参考書
英語学習用につくられた音声つきの参考書であれば、すぐに実践できます。
スクリプトが用意されていれば、自分で文字起こしをする必要がありませんからね。
英語学習用の教材なら自分のレベルに合ったものを選べますし、選択肢も豊富です。

- 入門~初級・・・英検3~4級のテキスト
- 中級以上・・・ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル)
オーバーラッピングは比較的やさしい学習法なので、自分の英語力と同じレベルの教材を選べば問題ありません。
2.自分の好きなものを教材にする
- 映画
- 洋楽
- YouTube
- 海外ドラマ
などから自分が好きな音声や動画を選ぶのが正解です。
映画や海外ドラマを教材にすると
- 自分で文字起こししてスクリプトを用意する必要があったり
- 難易度が調節しにくかったり
するというデメリットもあります。
しかし、楽しさや続けやすさはほかの教材とケタ違いなので、ぜひ好きなものを教材に選んでほしいです。
継続が英会話習得のコツですから、まずは英語学習をどう楽しむかを考えましょう。
【初心者向け】オーバーラッピングにおすすめの教材
英語学習の初心者におすすめの教材は「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」です。
NHKが出版する本書は、
- 日本の昔話
- 旅行や日常会話
- オリジナルストーリー
などのトピックで学ぶリスニング&リーディング用の教材。
使われている単語数が500語以内という超初級向けで、オーバーラッピングの練習にも向いています。
わたしはこのシリーズで英語学習をはじめました。
「自分ってこんなに英語が分かるんだ」という成功体験と、英語が分かる楽しさを日々与えてくれる教材。

オーバーラッピングで英語を話す感覚を身につけよう

今回はオーバーラッピングのやり方について詳しくお伝えしました。
オーバーラッピングはシャドーイングよりも難易度が低いため、英語学習の入門~初心者にもおすすめな学習法です。
選択肢が多く、自分の好きなものを教材にできるため、楽しみながら続けられるのが大きなメリット。
- 英語を使う仕事をしたい
- 英語で人生を大成させたい
というような大きな野望がない人にとっては、大きな救いですよね。