【常陸野ネストビール14種類を飲み比べ】地元民による徹底解説

「茨城県は魅力度最下位」といってイジり倒してますが、本当にバカにしていいんでしょうか?世界のネストビールが茨城県の生んだビールだってご存知ですよね?

茨城県出身のcarlyです。

ビアフェスなどにもたくさん出店し、都内にもビアバーを展開する「常陸野ネストビール」。

ビールそのものの知名度はいわずもがなですが、

  • 茨城県のビール
  • 日本酒や焼酎をつくる酒蔵が生んだビール
  • 日本より海外で有名なビール

だということまで知っている人は、あまり多くないのでは?

かくいうわたしも、茨城で生まれ育ってネストビールを知ったのは、ここ10年くらいの話です。

両親も茨城から出たことのない生粋の茨城ラバーですが、名前こそ知ったのが10年そこそこ。

(自宅から車で20分のところに酒蔵があります)

 

本当に茨城県をバカにする人が多いので、今回「世界の常陸野ネストビール」を紹介し、クラフトビールから茨城の魅力を伝えようと思っています。

わりとビア好きなわたしが、今までに飲んだ常陸野ネストビールの全種類を徹底解説!

おすすめビールや好みに合わせた選び方も紹介していくので、

  • 自分に合ったハレの日のビール
  • ビール好きへのプレゼント

選びの参考にしてみてくださいね👍

茨城が世界に誇る「常陸野ネストビール」

ネストビールについて知るためには、醸造元である「木内酒造」の存在が欠かせません。

木内酒造がお酒造りをはじめたのは1823年のこと。

茨城県の「那珂市」に酒蔵をかまえて現在に至ります。

酒蔵に行ってみると分かるのですが、いかにも日本的な店構え。

ネストビールのイメージを持って訪れると驚くはずです。

全国的にもビールで有名になった酒蔵ではありますが、元々は日本酒をつくる酒蔵なんです。

 

茨城は自然が豊かな農業王国。

米もよく採れ、良い水もたくさんあります。

そんなところでつくるお酒がマズイはずがない。

そんな木内酒造を代表するお酒が「菊盛」です。わたしは純米吟醸が好き。

プレゼントにもけっこう喜ばれます!

 

お酒があまり得意ではなさそうな人には、梅酒微発泡のにごり酒で。

なんだかんだ、地元に帰ったら地酒をお土産に選ぶことが多いですね。

米焼酎もおいしいですよ。

すっきりして雑味がなく、コスパは最高です。

 

なんといっても、木内酒造は車でも電車でも行きやすいところがお気に入り。

木内酒造は最寄り駅から歩いて5分なので、東京から日帰りで遊びに行くのもありです。

ショップ脇のバーでは常陸野ネストビールを飲み比べできますし。

これは電車で行かないと体験できない特権ですよね。

 

残念ながら見学などは行っていないのですが、予約すれば「オリジナルビール」をつくることができます。

ラベルもオリジナルでつくれるということで、結婚式の引き出物にした人がいたような。

また、数年前に醸造所が増えて

  • ウイスキーの製造
  • ホップ畑
  • ネストビールの缶製造ライン

など、さらにパワーアップしています。

最近、東京駅の構内などでホワイトエール缶をよく見かけますが、ここでつくっているのだと思うと感慨深い。

↑ちなみにこれは、ロンドンのロハス系スーパー「ホールフーズ」で撮った写真です。

 

十分過ぎる活躍ですが、そもそもの視点が国内でなく海外に向いているのかな?

国内のブルックリンラガーの製造ラインをネストが持っていると聞いたことがあるような。

茨城がバカにされないように、リードする存在になるといいですね。

 

◇紹介した企業の情報【木内酒造】

 

常陸野ネストビール15種類すべて飲み比べ&徹底解説

ここからいよいよ常陸野ネストビール全種類を飲み比べた筆者が、それぞれの特徴やおすすめポイントを詳しく紹介します。

個人的おすすめランキングはのちほど紹介するとして、ひとまずは公式サイトの一覧の順にレビューしていきますね。

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【レビュー】常陸野ネストビール①ホワイトエール

ネストビールといえば「ホワイトエール」が有名ですよね。

世界各国で金賞を受賞しまくっているという「木内酒造」「常陸野ネストビール」の名前を広めた張本人であります。

公式サイトで賞を数えたら、30近くありました。

ホワイトエールは小麦麦芽が主材料で、コリアンダーやオレンジピールなどのさわやか系スパイスで香りをつけています。

ほんのりと濁ったビール液が特徴で、小麦メインだから泡持ちがよい。

苦味がそんなに強くないので、とても飲みやすいですよ!

ホワイトエールは看板商品なだけあって缶はもちろん、バレンタインやホワイトデー限定のラッピングで毎年新商品が発売されます。

さり気なくアピールしてるのに誰も贈ってくれません。

 

【レビュー】常陸野ネストビール②ラガー

ネスト看板商品のホワイトエールとは真逆タイプの「ラガー」。

ラガーは日本人が好きなスッキリでキレのある系統のビールですが、さすがのネストは一味違いますね。

もちろんキレがあって爽快感はバツグンですが、さわやかなのに深いコクがあります。

透き通るクリアなビール液が美しく、眺めても楽しめる。

アロマホップというだけあって、うっとりするような香りは一臭の価値ありですよ。

このラガーも海外で2014年に金賞、2016年に銀賞を獲得しています。

 

【レビュー】常陸野ネストビール③アンバーエール

「アンバーエール」は、日本人には馴染みのないタイプのビールかもしれません。

液体がブロンズっぽく、見た目からして「苦そう」と避けられてしまいそうなビールですね。

ぶっちゃけ、わたしはなによりもこのアンバーエールが好きです。

すみません。

 

麦芽をローストしているので、このように茶色っぽいビール液になるんですね。

香ばしい香りや味わいはもちろんですが、香りもこれまた秀逸。

苦味や香ばしさだけでなく、ほのかな甘味が官能的な味わい。

ゆっくりとじっくり時間をかけて味わいたいような、濃厚なコクと香りが楽しめます。

 

【レビュー】常陸野ネストビール④ペールエール

ラガーに次いで日本人に知られているビールタイプが「ペールエール」でしょうか。

常陸野ネストのペールエールは、もはや美術品ですね。

ちょっと焼けた麦色のクリアなビール液が美しすぎる一品で、しっかりとしたコクと香りがバランスよく最高です。

華やかなホップの香りも特徴的で、ビール好きもうなるような深い味わいがあります。

ビールの旨味とはなんたるかを教えてくれるビールですよ~。

 

【レビュー】常陸野ネストビール⑤ヴァイツェン

ホワイトエールと比較されやすい「ヴァイツェン」ですが、ビールの種類としてはこちらの方が知られているかもしれませんね。

こちらのヴァイツェンはホワイトエールと同じように、小麦麦芽を原材料としていますが、スパイスなどの副材料は入っていません。

一口飲むと、バナナやオレンジなどの芳醇な香りが突撃してきます。

これはスパイスではなく、すべて酵母がつくり出した香りです。

生き物の力ってすばらしいですね。

ほんのりとした苦味と軽めの酸味、豊かな香りのバランスが最高。

少し温度を上げて、じっくり味わうのもいいですね。

 

【レビュー】常陸野ネストビール⑥スイートスタウト

はじめてお目にかかったとき「スタウトなの?」「スイートなの?」なんなの? と戸惑ったビール。

ビール液が真っ黒で「ザ・黒ビール」といった感じですね。

焙煎したモルトを使っているので液体が黒く、苦味がアップします。

香ばしい香りに癒され、程よい苦味とコクにうっとり。

そこにラクトース(乳糖)が加えられ、甘みがプラスされています。

苦いのに甘みを感じるので、するすると飲めてしまう不思議です。

 

それもそのはず。

見た目にそぐわずアルコール度数が4%と低めということで、頭が混乱しつつ旨さに圧倒されるのでしょう。

ビール好きの中では、けっこう評判がいいビールですよね。

 

【レビュー】常陸野ネストビール⑦レッドライスエール

古代米である「赤米」をつかった「レッドライスエール」は、その名の通りにピンクっぽいビール液と泡が特徴です。

少し酸味があって、優しいフルーティーな香りがします。

他にも赤米を使ったビールはありますが、やはりネストは特徴があるビールをつくってきますよね。

お米っぽい味はよく分かりませんが、ふくよかさに現れているのでしょうか。

飲みくちが爽やかでとても飲みやすいビールですが、お米を使っているだけあって(?)アルコール度数が7%と高め。

紅白的な感じで、お祝いの贈り物によさそうですね。

めでたい。

 

【レビュー】常陸野ネストビール⑧エキストラハイ(XH)

変わり種、というかビール好きにも高評価の「エキストラハイ(XH)」です。

ビールなのに長期熟成をかけていて、コクがあって深い味わい。

ふつうのビールよりも多めに原材料が使われており、ホップもバンバン入っているので苦い?と思いきや、そうではありません。

長期熟成のおかげか、調和のとれた旨味がありますね。

高アルコールビールをうたっていますが、度数8%ほどなのでそこまで身構えなくても大丈夫です。

ビール液のブロンズ色が美しく「アルコール度数の高いビール」で終われない味わい。

ネストビールらしさが存分に味わえる一品ですね。

 

【レビュー】常陸野ネストビール⑨ジャパニーズクラシックエール

ネストビールのIPAスタイル「ジャパニーズクラシックエール」は、ホップをこれでもか!と使った苦味が強いタイプのビールです。

もともとは輸送の防腐目的で追加されたホップですが、時代は流れ、今のクラフトビールはIPAが流行りっぽいですよね。

このジャパニーズクラシックエールは、木桶で仕込んでいるという変わり者。

やはり木桶で熟成させるからなのか、独特の芳醇な香りがありますね。

アルコール感も強くなく、香りと苦味が存分に楽しめる、まさに「おいしいビール」という感じでしょうか。

ビール液も黄金色!という感じで美しく、泡持ちもよし。

わりとスッキリめで、苦味がしっかりしているのにするする飲めてしまう危険なビールです。

 

【レビュー】常陸野ネストビール⑩だいだいエール

「だいだい」と名がつくように、副材料に「福来みかん」が使われたIPAビールです。

さわやかな柑橘系の香りがするので、とても飲みやすい。

IPAらしく苦味もあるのですが、華やかな香りにそそられてグイグイ飲んでしまいます・・・。

ビール液も「だいだい」を思わせるキレイなオレンジ色。

ビールにみかんを使うという、珍しさやオシャレさもいいですよね。

 

【レビュー】常陸野ネストビール⑪エスプレッソスタウト

黒ビールなのですが、コーヒー豆を使った変わり種タイプのビールです。

はじめて飲んだとき、世界がひっくり返るほどの衝撃を受けました。

味はかなりエスプレッソなんですが、ここはビールなのでアルコール7%あります。

コーヒーみたいにゴクゴク飲まないようにしましょう!

 

黒ビールとエスプレッソらしいまろやかな苦味とコク、エスプレッソの濃厚な香りには惚れ惚れしてしまいます。

ほんのりした酸味が味をダラけさせない。

都内などでは売っていないので、酒蔵か通販を使うしかないのがツラいところです。

 

【レビュー】常陸野ネストビール⑫セゾンデュジャポン

セゾンデュジャポンは、酒蔵っぽくておもしろいビールです。

エールタイプのビールなのですが、発酵は清酒酵母とビール酵母によって二段階に分けて行われるそう。

そこにゆず果汁が加わって、しっかりとした酸味と香りが特徴になっています。

米麹を使っているからなのかほんのりとした甘みやまろみがあり、ちょっと日本酒っぽい印象が残りますね。

 

名前に「ジャポン」とついているようにゆずや国産の米麹を使っているため、かなりオリジナル要素が高いビールです。

これも地元ではたまに見かけますが、都内ではあまり売られていないですね。

 

【レビュー】常陸野ネストビール⑬ニッポニア

都内のビアフェスでもよく見かける「ニッポニア」は、原材料にこだわりまくった日本らしいビールです。

一度は消えてしまった麦「金子ゴールデン」を地元に植えて復活させ、日本生まれのホップ「ソラチエース」と合わせてビールにしました。

ソラチエースは生まれこそ日本ですが、今はまだアメリカで栽培されているものを使っています。

醸造所ではホップの栽培もはじまったので、近いうちに完全に日本の原材料のみでつくったビールが飲める日も遠くないでしょうね。

肝心の味は、柑橘系のスッキリした香りで、透き通った黄金色のビール液が美しい逸品。

香りは軽やかですが、しっかりしたコクや深い味わいがビール好きをうならせますね。

ビアフェスなどでも味わうことのできる、常陸野ネストビールのエース的存在でしょうか。

 

【レビュー】常陸野ネストビール⑭シードル

公式ページにも商品がのっていないので、限定品だったのか? 貴重な一品でしたね。

 

ちなみに、わたしのお気に入りシードルはこちら↓

珍しいフランス産のオーガニックシードル。

辛口もあるのですが、こちらの甘口は爽やかでおいしいですよ。

 

好みに合うネストビールの選び方

アルコールを含むもの15種類を飲み比べ、それぞれの味わいを紹介しました。

今度は

  • 自分に合ったビールの選び方や
  • 贈り物として常陸野ネストビールを選ぶときの選び方

を紹介します。。

ビールそのものの背景や味わいに特徴があるので、その人にピッタリなものを選んであげると喜ばれますよ。

 

ビールに詳しい玄人におすすめのネストビール

ネストビールはそもそもが玄人向けのビールなのですが、その中でもビール好きの人におすすめなのが、以下のビールです。

個性を求める人には、セゾンデュジャポンもいいかもしれませんね。

正統派ビールが好きな人には、ペールエールやアンバーエールをおすすめしてみてください。

黒ビール好きには、エスプレッソスタウトを。

どんな反応が返ってくるか楽しみです。

 

「色々試してみたい」ビール初心者におすすめのネストビール

最近クラフトビールにハマったという人や、ビール初心者なので味の違いを飲み比べたい!という人には、迷わず詰め合わせをおすすめします。

ネストビールはラベルもかわいいので、女性にもよろこばれます。

ビール初心者には、

などを選んでおくと、基本のタイプを網羅することができます。

中でも飲みやすいビギナータイプがよいのであれば、ホワイトエールやペールエールがおすすめですね。

強い味わいが好きな方なら、ヴァイツェンやスイートスタウトをどうぞ。

 

お酒ビギナーな女性におすすめのネストビール

お酒はそこまで強くないけど、ビールには興味がある!という女性には、

あたりをおすすめします。

常陸野ネストビールは季節ごとにかわいらしいラッピングのギフトを用意してくれるので、ビール好きの女性にはぴったりですよ。

 

ネストビールはビール好きも初心者も大満足

いかがでしたか?

ネストビールは、ビール好きからビール初心者までが満足できるビールシリーズです。

かくいうわたしも、クラフトビールに目覚めたのはネストビールがきっかけでした。

今はあまりビールが好きではない人も、苦味だけではないビールの旨みに気づいたらビールが好きになりますよ!

 

クラフトビールって、様々な味わいの中から自分のお気に入りを探すのが楽しいですよね。

あなたもぜひ、クラフトビール沼にハマってみてはいかがでしょうか?

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