エコバッグマニアのカーリーです。
タピオカブームからのゴミ問題、脱プラスチックが騒がれていますが、なぜでしょう?
ゴミなんて何百年も前から排出しているわけで、今更騒ぐことでもないように思いますよね。
そこで今回は『海洋プラスチックごみの現状』についてまとめました。
- 今 海にどれくらいのゴミがあるのか
- 海のゴミがどんな影響を及ぼすのか
について知ることで、自分になにができるのか考えてみましょう。
海のプラスチックごみは世界ですでに1億5千トン
世界の海洋プラスチックごみの現状は、以下の通りです。
海洋プラスチックはすでに1億5,000万トンにのぼり、毎年800万トンの新たなプラスチックが海に流入している。
プラスチック生産量は年々増えており、今後10年で生産量は2倍にもなると予想。このまま行けば10年以内に海のプラスチックごみが2億5,000万トンに達する可能性も。https://t.co/CPJS77ACSo
— カーリー🥦エシカルやってみる (@_car__rie_) July 31, 2019
世界の海洋プラスチックの多くを排出しているのはアジア。
排出量No.1は中国で、世界全体量の約28%を占める。インドネシア、フィリピン、ベトナム、タイが続く。
原因は、急速な工業化にゴミ処理が追いついていないこと、沿岸部の人口が多いことが考えられる。https://t.co/39Eyu5BSOp
— カーリー🥦エシカルやってみる (@_car__rie_) July 29, 2019
【海洋プラスチックの大部分は10の川から発生している】
1.長江
2.インダス川
3.黄河
4.海河
5.ナイル川
6.メグナ(ガンジス)川
7.珠江
8.アムール川
9.ニジェール川
10.メコン川主な理由は、河周辺は人口が多い(時には億単位)こと、ごみ処理システムが不完全であること。https://t.co/v5e4hEvLsc
— カーリー🥦エシカルやってみる (@_car__rie_) July 29, 2019
海洋プラスチックごみの約8割が陸から来る

海で発生するゴミよりも陸から流れてくるゴミの方が多いです。
海のプラスチックごみの約8割は飲料ボトルや容器など陸由来で、残りは漁業関連から排出されたもの。
海洋プラスチックの約10%が海面、ビーチに約50%。
海に流れ出たプラスチックの約94%は海底へ辿り着き、1平方キロメートルの海底には平均で70kgのプラゴミが堆積。https://t.co/lTlKcnAsK8
— カーリー🥦エシカルやってみる (@_car__rie_) July 29, 2019
【海洋プラスチックの大部分は10の川から発生している】
1.長江
2.インダス川
3.黄河
4.海河
5.ナイル川
6.メグナ(ガンジス)川
7.珠江
8.アムール川
9.ニジェール川
10.メコン川主な理由は、河周辺は人口が多い(時には億単位)こと、ごみ処理システムが不完全であること。https://t.co/v5e4hEvLsc
— カーリー🥦エシカルやってみる (@_car__rie_) July 29, 2019
海で発見されるプラスチックごみの種類
海洋プラスチックごみには、以下のようなものがあります。
・飲料ボトル
・ストロー
・ビニール袋
・容器のフタ
・タバコの吸殻
・調理器具
・食品用包装、容器
・飲料のキャップ
・カップやお皿
これらが使われるのはほぼ陸上ですから『海ゴミの80%が陸由来』には納得です。
ゴミはどうやって陸から海へ運ばれるのか
【プラスチックごみはどうやって海へ?】
1.埋め立てのときに風で吹き飛ばされたゴミが、排水路を通って川や海へ流れ着く
2.ポイ捨て、不法投棄(雨風、排水路)
3.生活排水(綿棒や生理用品、服などのマイクロファイバー、化粧品や歯磨き粉、洗剤のマイクロビーズ)https://t.co/oc2WGLKpki
— カーリー🥦エシカルやってみる (@_car__rie_) July 31, 2019
ゴミを収集したり移動させたりする際、ポイ捨て、不法投棄などで放置されたゴミは雨風によって運ばれ、排水路から海へ流出。
家庭の台所や洗面台からも小さなプラスチックごみが排出されます。
廃棄物の輸出で海洋プラスチックを増やす日本

自国の排出量こそ少ないものの、日本は海洋プラスチックを増やしています。
なぜなら、日本は廃プラスチックを
- 韓国
- タイ
- 台湾
- ベトナム
- マレーシア
- フィリピン
- インドネシア
といった国々に輸出しているからです。

経済産業省産業技術環境局資源循環経済課から一般財団法人日本環
境衛生センターが受託した「平成 30 年度 地球温暖化問題等対策調査事業(バーゼル
法関連事前相談業務)」の実施成果 報告書
前途の通り、インドネシア・タイ・フィリピン・ベトナムは、大量のプラスチックごみを海に垂れ流しています。
海洋プラスチック発生源の大部分を占める東南アジアの国々。
東南アジアに自国の廃プラスチックを大量に輸出する日本。
わたしたちも海洋プラスチック問題の片棒をかついでいるってことですよね。
日本が排出する海洋プラスチックは全体の0.45%
『Our World In Date』によると、日本が排出する海洋プラスチックごみは、全体の0.45%とごく僅かです。
その他の国も見てみましょう。
- 中国・・・27.7%
- インドネシア・・・10.1%
- フィリピン・・・5.92%
- ベトナム・・・5.76%
- スリランカ・・・5%
- タイ・・・3.23%
- マレーシア・・・2.94%
- インド・・・1.88%
上記データからは日本が海洋プラスチックを発生させているとは想像しにくいかもしれません。
問題なのは「ごみの輸出」です。
2017年12月までは日本の廃プラの約50%が中国へ輸出された
以前は中国が日本の廃プラを受け入れる最大の国でした。
2003年は日本が輸出する廃プラの約50%(約32.5万トン)を中国が輸入。
中国は世界で最も海洋プラスチックを発生させる国です。
しかし、中国が2017年12月から廃プラの輸入規制を始めたことにより、日本の廃プラ輸出先は東南アジアの国々に移ります。
過去には中国、現在では東南アジアが排出している海洋プラスチックごみの多くは、もともと日本のゴミだってことです。
海洋プラスチックによって引き起こされる問題

海洋プラスチックの被害を直に受けるのは、海に住む動物です。
一欠片のプラスチックごみを食べたウミガメの死亡率は約20%、14個食べた場合は約50%にも上る。
人間と同じく80歳くらいまで生きるウミガメ。
若いカメほどプラスチックを食べてしまう率が高く、大人ガメ16%に対し、子供ガメ23%、孵化直後のカメは54%にもなるという。https://t.co/IQHGmiNJM3
— カーリー🥦エシカルやってみる (@_car__rie_) July 30, 2019
飲み込まれたプラスチックは、動物の胃を塞いだり消化を阻害したり、消化器官に穴を開けて感染症や潰瘍などを引き起こしたりする。
プラスチックごみで膨れたお腹では空腹を感じられず餓死する動物もおり、窒息死やプラゴミが吸着した有害物質による汚染も無視できない。https://t.co/HJDAeM3ZYd
— カーリー🥦エシカルやってみる (@_car__rie_) July 30, 2019
雨風やゴミ同士の衝突による摩擦、日光、雨風などによって細かくなったプラスチックを『マイクロプラスチック』と呼びます。
マイクロプラスチックは5mm以下なので、食べてしまう魚が多いです。
プラスチックは分解されないので、魚のお腹に残ります。
つまり「人間が排出したプラスチックを食べた魚を人間が食べる」という構図です。
人間の体にもプラスチックが蓄積し、有害物質によって健康を害する恐れがあります。
プラスチックごみを減らす近道『リデュース』

ゴミを減らして環境を守るための一番の近道は『ゴミを出さない』こと。
つまり『リデュース』です。
極端に言えば、ゴミがなければリユースもリサイクルも必要もありません。
リサイクルが必要なければ、製品の作り変えや焼却に使われる資源も必要なくなります。
地球の面積の70%を占める海からゴミを回収するのは非現実的です。
一方『この先に排出されるゴミを減らす』なら、誰でもすぐに取り組めます。
ですから、一人一人が
- レジ袋をもらわない
- コンビニ弁当を買わない
- マイ箸やマイボトルを使う
などの行動で、使い捨てされるゴミを減らすことが大切です。
プラスチックごみ問題は深刻|一人一人の行動がカギ

今回は世界的に問題視される「海洋プラスチック」の事実についてお伝えしました。
漁猟や運送などが排出するゴミはごく僅か。
わたしたちの日常生活から排出されるプラスチックごみが海に流出し、海の動物を苦しめたり汚染を深刻化させたりしています。
海に散らばったゴミをかき集めて減らすのは不可能に近いです。だからこそ、一人一人の決断と行動が重要になってきます。
この記事があなたの意識に少しでも変化を与えられたら嬉しいです。