初めての本格的なクリスマスをロンドン郊外で過ごした carly です。
イギリスと日本とではクリスマスの過ごし方や気合の入れ方が違うので、一般家庭にお呼ばれするとなってからは大慌てでした。
なにが問題かって?
すべてです…
- 手土産文化ってあるの?
- 失礼にあたる手土産ってある?
- クリスマスプレゼントってなにを選べばいいの?
- 服装とかメイクとかどうするのが普通なの?
などなど、考えだしたらキリがありませんでした。
日本とイギリスの文化が違うことはなんとなくイメージできても、どう違うのか、なにが普通なのかすら分からない。
ということで今回は、わたしが体験したイギリスの一般家庭で過ごすクリスマスの様子についてシェアします。
細かいことは気にせず楽しんだモノ勝ちですが、やっぱり気にしてしまうのが日本人。
これからお話することを頭に入れておけば、イギリスの一般家庭で過ごす初めてのクリスマスでもとりあえずそれっぽく振る舞えるので、安心して雰囲気や食事を楽しめますよ。
【12月24日】クリスマス・イブの過ごし方

日本では恋人のためのイベントと化しているクリスマスですが、ヨーロッパでは家族で過ごす一年で最大の行事です。
イギリス人にとってのクリスマスは日本人にとってのお正月のような感じで、各地から家族が集まって家でのんびりと過ごします。
さて。
日本ではカップルがちょっといいレストランで食事し、ロマンティックな時間を過ごす日であるクリスマス・イブですが、イギリスではどのように過ごすのでしょうか。
✓ 夕方5~6時 軽めにスープとパンで乾杯
12月25日のクリスマス当日は家族で過ごすのがメインなようで、24日のクリスマス・イブはご近所さんが集まってパーティーをするとのこと。
夕方5~6時に家族がダイニングに集まってテーブルウェアをフルにセットし、夜のパーティーに備えてスープとパンで軽めの腹ごしらえをします。
わたしがお邪魔した家庭は、お父さんとお母さんともに料理上手で食通。
そして(多分けっこう)お金持ち。
お父さんがイチからこねこねして作った焼き立てパンと、ブロッコリーとスティルトンのスープをシャンパンと共にいただきました。
✓ 夜7~8時 ご近所に伺ってパーティー
ご近所を尋ねるときは、自分が飲みたい飲み物を持参します。
みんなけっこうたくさんの飲み物を持ってきているので余るくらいですが、一人ひとつくらいのアルコールを持ち寄るのがマナーっぽいですね。
わたしは滞在した家庭からビールを拝借しましたが、ホストに勧められるがままにシャンパンや白ワインなどもたんまりいただきました。
パーティーでは軽めのスナックやチーズなどは用意されていましたが、お腹に溜まるようなものはありません。
ご近所さんとそのお友達が集まるパーティーということでわたしは完全アウェーでしたが、イギリス一般家庭の様子を目に焼き付けて楽しんでいました。
家の造りやインテリアなどが日本のそれとはまったく違うので見ているだけで楽しめますし、ときおり襲ってくるイヌの相手をしていたらあっという間に時間が過ぎます。
そうこうしているとお父さんとお母さんが帰るというので、少しタイミングをずらしてわたしとお友達も帰宅。
自分が好きなときに来て好きなときに帰れるというのは、プレッシャーが少なくてとてもありがたいですね。
【12月25日】クリスマス当日の過ごし方

ご近所さんとのパーティーでゆっくりとした夜を過ごしたクリスマス・イブ。
クリスマス当日は家族のみで過ごすメインイベントです。
もちろん人によっても違うと思いますが、日本の大晦日のように夜更かしを楽しむなんてことはありませんでした。
✓ 朝10時 遅めの朝食とシャンパンで乾杯
クリスマス当日の朝食もテーブルウェアをフルにセットして
- スモークサーモン
- スクランブルエッグ
- シャンパン(ロゼ)
を楽しみました。
一度の食事に大量のカトラリーやお皿、グラスなどの洗い物がでますが、こちらには大型の食洗機があるのでなんのそのですね。
日本だったら(少なくとも自分は)洗い物を少なくしようと考えて使うグラスやお皿の数を節約してしまい、雰囲気ぶち壊しになるのがオチ。
自分も将来はぜったいに食洗機を買おうと誓いました。
✓ お昼 クリスマスプレゼント開封の儀
朝ごはんを食べたら、待ちに待ったクリスマスプレゼント開封の時間です。
こちらではクリスマスツリーの下にプレゼントをまとめて置き、時間になったらみんなで揃ってプレゼントを開けます。
どの人にどんなプレゼントが送られているのかを観察していると、この人はこういうのが好きなんだなというのが分かっておもしろいです。
わたしは家族みんなと初対面であったにも関わらず、招待してくれたお友達とご両親からプレゼントをいただきました。
✓ 午後14時 ランチ兼クリスマスディナー
軽めの朝食を食べてクリスマスプレゼントを開封し、お腹がこなれてきたところでメインイベントであるクリスマスディナーの時間です。
ここはさすがヨーロッパ。
前菜→メイン→デザート と立派な食事を用意します。
まずは前菜として、ゆで卵と玉ねぎをそれぞれみじん切りにしたものとキャビアをクルトンやブリニにのせていただき、シャンパンで乾杯しました。
そしてメインは、イギリスの伝統料理「ビーフ・ウェリントン」!
牛肉のパイ包み焼きといった感じの料理で、牛の塊肉にベーコンを巻き付け、みじん切りにしたマッシュルームを炒めたものと一緒にパイ生地で包んで焼き上げます。
付け合せはホワイトソースにほうれん草を絡めた「クリーム・スピナッチ」と、芽キャベツのロースト。
むちゃクソうまかった…
誰がイギリス料理はマズいと言いはじめたのでしょう。
さて、メインをお腹いっぱいに食べますが、まだデザートが残っています。
デザートもこれまたイギリスの伝統菓子「パブロヴァ」でした。
焼きメレンゲに生のフルーツやクリームをトッピングしてケーキのように見立てたデザートで、サクサクとした食感とフルーツの酸味が堪らないおいしさ。
食事中はボルドーの赤ワインを飲み、食後にはポルトガルの酒精強化ワイン「ポートワイン」をのんびりと楽しみました。
日本では年末年始に紅白歌合戦や駅伝を見るように、イギリスではクリスマスキャロルの中継やクリスマス映画を観ながら過ごすのが定番のようです。
わたしは大好きな映画「ラブ・アクチュアリー」を観ましたよ~☺
イギリス人の家庭でクリスマスを過ごすときに押さえたい3つのポイント

今回はじめてイギリス人の一般家庭にお邪魔してクリスマスを過ごし、事前に知っておくと心の準備ができてよかったなと思うポイントが以下の3つです。
- イブの夜用に少しオシャレな服を用意する
- クリスマスプレゼントはできれば人数分
- 基本的にはホスト(男性)がよく働くが、女性も手伝いを申し出るとよい
それぞれ詳しく説明していきますね。
1.クリスマス・イブのパーティー用にちょっとしたお洒落着を
わたしはクリスマス・イブにご近所のパーティーに参加しましたが、
- 若い女性・・・ワンピース、セットアップ
- 年齢が上な女性・・・きれいめブラウス、パンツスーツ
- 男性・・・きれいめニットやシャツ、スラックス、革靴
という感じで、みんなちょっとオシャレしていました。
わたしは手持ちの中ではきれいめな服を着ていたのでマシでしたが、事前に知っておけば場違いだと感じずに済んだのかもしれません。
とんでもなく着飾る必要はありませんが、整えてきましたよ!というのが伝わる程度にキレイな服装をしていくのがマナーかと。
女性であれば少しくらい派手目のメイクをするとかね。
イギリス人の家庭にお邪魔するときには、クリスマス・イブにはどこかへ出かけてパーティーに参加するのかどうかを確認しておくのもポイントです。
2.クリスマスプレゼントはできれば人数分 用意したい
わたしは今回が初めてのお宅訪問であり、家族とはすべて初対面。
それぞれの好みに合わせたプレゼントを用意するのが面倒だったので、家族のみんなへということでお高めのお酒を1本お父さんに渡しました。
それでも失礼にはあたらないようですが、やっぱりみんな全員に一人一個ずつプレゼントを用意していたので、できるのであればそれがベストですね。
みんなそれぞれ一個ずつプレゼントを開けていくときに、自分だけ手持ち無沙汰になってしまうのは寂しいですが、色んなプレゼントがあるので見ているだけでも飽きません。
3.基本的にはホスト(男性)がよく働くが、お手伝いでコミュニケーションをとるとよい
わたしが今回お邪魔した家庭は
- お父さん
- お母さん
- 友達(兄)
- 弟
- 弟の彼女
- わたし
という構成かつ子供がどちらも結婚していないからかもしれませんが、基本的にお父さんがもろもろを仕切ってお母さんがたまにサポートし、息子二人がそれを手伝うという感じでした。
日本だと家の中のことは基本的にすべて女性がこなすので、さすがヨーロッパは違うな~と感心してしまうポイント。
とはいっても、わたしたちお客様もただソファで寛いでいるだけでは申し訳なく。
コーヒーを取りに行ったついでに手伝いを申し出たり、食事の前のテーブルセッティングや食後の後片付けをしたりするなど、できることはたくさんあります。
日本人だと超プライベートなスペースである台所にお客さんを入れたくないという人も多いですが、こちらの人にそういう感覚はあまりないようです。
お腹が空いたりノドが乾いたりしたら、キッチンで好きにやってねという感じ。
なので、イギリス人の家庭にお邪魔するときには遠慮せず、適度にお手伝いを申し出ましょう。
そうすると会話によって打ち解けられ、相手にとっても自分にとってもオーバーに気をつかう必要がなくなって、滞在がより快適になります。
イギリスの初めてのお宅訪問はよくも悪くも気を使わない

わたしは必要以上に他人の気持ちを考えてカベを作ってしまうタイプなので、ぶっちゃけ今回のイギリスのお宅訪問はかなりストレスになるだろうと思っていました。
実際は思ったほどではなく、向こうが気にしていないのが分かるからこちらも気を遣わなくていいので気楽でしたし、イギリスの普通の家庭の様子を知れて大満足です。
とはいえ、あまり英語が話せないわたしが数日イギリス人のみの環境で過ごすことは、それなりに大変で疲れが伴いました。
しかし、イギリス人は家庭に他人を招くことがわりと普通なので、お客が一人二人増えることに対した差を感じていません。
なので、日本で誰かのお宅にお邪魔するときのように、お客である自分がオーバーに気を張ったり気を遣ったりする必要はないです。
こちらの記事を参考に、あなたがイギリスらしいクリスマスを楽しめますように!