こんな声に応えます。
英語学習者のあいだでは定番のシャドーイングは、英語力をグッと高めてくれます。
上を目指したい人にこそおすすめしたい学習法ではありますが、初心者は要注意。効果こそ高いものの、少しでも間違うと一気に挫折への道に転げ落ちてしまいます。
本記事では、初心者向けのシャドーイングのやり方を詳しく解説します。
わたしもシャドーイングをがんばっていた時期はめっちゃつらかったですが、たしかに英語力はかなり伸びたと感じています。
- シャドーイングのやり方
- シャドーイングをやるときの注意点
- シャドーイングにおすすめの教材
学歴もキャリアも根性もお金もないわたしですが、英語を愛して20年になります。
海外好きをこじらせた結果、ひとりで海外へ8カ国以上、海外在住歴2年半です。
【初心者向け】シャドーイングのやり方【5ステップ】

シャドーイングのやり方は次のとおりです。
- 教材を用意する
- 準備運動をする
- シャドーイング開始
- うまくいかない箇所をチェック
- 繰り返し練習する
この手順に従って、まずは1日5分くらいからはじめましょう。
慣れてきたら1日につき20~30分に増やします。
シャドーイングは上級者向けの学習法なので、焦らずやっていきましょう。
手順1.教材を用意する
難易度やボリュームが調節された英語学習用の教材がおすすめです。
映画や海外ドラマもいい教材になりますが、自分で文字起こししなければならないのがデメリット。
後ほど紹介するおすすめ教材も参考にしてみてください。
手順2.下準備をする
シャドーイングをする前に、教材を使って準備運動をします。
やることは次のとおり。
- 音声を聴く
- スクリプトを確認
- スクリプトありで音声を聴く
上達してきたら下準備なしで行いましょう。
下準備 1.音声を聴く
シャドーイングの教材に収録されている音声を聴きます。
スクリプトは見ずに、音だけでどのくらい英語が理解できるか確かめましょう。
下準備 2.スクリプトを確認する
音声を聴き終わったら、スクリプトを見て
- どんな内容だったか
- どんな単語が出てくるか
を確認し、文章に対する理解を深めます。
音声だけを聴いたときに聞きとれなかった箇所は、発音を念入りにチェック。
文章の切れ目にスラッシュを入れるなど、文節を把握しておくのもおすすめです。
下準備 3.スクリプトありで音声を聴く
今度はスクリプトを見ながら音声を聴きます。
スクリプトばかりに注意が行きがちなので、なるべく音声に意識を向けること。
最初よりは理解度が上がっているのを感じられるはずです。
ここまでできたら準備運動は完了なので、本番に移りましょう。
手順3.シャドーイング開始
いよいよ実践です。
シャドーイングの基本は、音声に“影のように”ついていくこと。
厳密な決まりはないですが、単語ひとつ分を目安に遅れてついていけばいいです。

ここではスクリプトを見ないでひたすら音声に集中し、できるだけ発音してみましょう。
間違いを気にせず、飛ばし飛ばしでもなるべく多く発音することが大切。
質よりも量をこなすと上達が早くなります。
発音を鍛える場合は録音する
自分の話す英語を録音し、自分で聞いてみましょう。
- 自分で聞いている自分の発音
- 第三者に伝わるあなたの発音
には大きな差があるので、まずは自分の発音を自分で聞くことが大切です。
詳しくは「本当は教えたくない【英語の発音を独学する究極の方法】中学生でもできます」という記事を参考にどうぞ。
手順4.うまくいかない箇所をチェック
ひととおりシャドーイングが終わったら、うまくいかない箇所を確認します。
- 聞きとれない単語やリエゾン
- うまく発音できない単語や文章
それぞれの発音を個別にチェックし、スムーズにいえるまで繰り返し練習します。
手順5.繰り返し練習する
以上の手順を繰り返します。
初めはとにかく時間がかかりますが、上達するまでの辛抱です。
シャドーイングは
- 上級者向け
- かなりの集中力を使う学習法
なので、最初はじっくりと1日5分からはじめましょう。
時間はあとから増やせばいいですから、はじめは習慣化を目指すことです。
シャドーイングのやり方:注意点

シャドーイングをやるときの注意点は次の4つです。
- 初心者は準備運動をしっかり
- シャドーイングはスクリプトなし
- 口パクはしない
- 毎日やることが大切
- 質より量をこなすこと
以上の順に詳しく見ていきましょう。
1.初心者は準備運動をしっかり
英語学習の初心者がやる場合、下準備をしっかりしないと挫折します。
なぜなら、シャドーイングはある程度の
- リスニング力
- スピーキング力
- 発音スキル
がないと成り立たない上級者向けの学習法だからです。
下準備は一切なしでやるのが本来のシャドーイングですが、初心者には難しすぎてまったく意味がないばかりか、英語への苦手意識が大きくなるなんてことに…
挫折を防ぐ意味でも、下準備はしっかり行いましょう。
2.シャドーイングはスクリプトなし
シャドーイングはスクリプトなしでやるのが基本です。
あまりにもできないようであればスクリプトありでもいいですが、本来のシャドーイングからはかけ離れてしまうので…
そもそも、音声を聴きつつ真似して発音し続けるのがシャドーイングですから、音声に集中するとスクリプトを見るヒマなんてなくなります。
スクリプトなしは難易度が高いですが、リスニング力がかなり鍛えられますよ。
3.口パクはしない
シャドーイングは英語を話すための筋肉を鍛えるトレーニングなので、口パクは止めてしっかりと声に出して発音しましょう。
もちろん、口パクでもやらないよりは英語力が伸びることは間違いありません。
しかし、実際の会話と同じ口の動きや声量の大きさでやるほうが、本来のシャドーイングの効果をしっかり感じられるはず。

4.毎日やることが大切
英語学習は筋トレと同じなので、シャドーイングに限らず毎日の継続が大切です。
- 毎日60分×7日=週7時間
- 1日3時間を週2回=週6時間
どちらも大差はないように見えるかもしれませんが、楽なのは前者です。
後者の場合だと1回あたりの勉強時間が長くて負荷が大きく、勉強のたびにムチを打って気合いを入れなければなりません。
どう考えても苦痛なので、挫折まっしぐらですよね…
前者のように、歯磨きと同じく「やるのが当たり前」という状態のほうが楽に続けられ、確実に上達できます。
5.質より量をこなすこと
シャドーイングはおもにリスニング力とスピーキング力を鍛える英語の学習法です。
理解度を高めたり発音をうまくしたりする練習法ではないので、
- いかに聴けるか
- いかに発音の経験を積めるか
を優先させ、質より量をとります。

発音の独学方法は「本当は教えたくない【英語の発音を独学する究極の方法】中学生でもできます」という記事にまとめたので、ぜひチェックしてください。
【厳選】シャドーイングにおすすめの教材【3選】

シャドーイングにおすすめの初心者向け教材は次のとおりです。
- 英語シャドーイング超入門
- エンジョイ・シンプル・イングリッシュ
- 本場のイギリス英語を聞く
以上の順にサクッと紹介しますね。
1.英語シャドーイング超入門
シャドーイングの入門~中級レベルが学べる、シャドーイングの専門書。
単語はかんたんなものが多く使われており、文章自体はとてもやさしいです。
シャドーイングそのものが上級者向けの学習法であることを考えると、初心者に向けて考え込んでつくられた教材だなと思いますね。
2.エンジョイ・シンプル・イングリッシュ
- 日本の昔話
- 旅行や日常会話
- オリジナルストーリー
などの様々なトピックが聴けるリスニング&リーディング用の教材。
1回5分かつ500語以内という超初級向けなので、シャドーイング入門にも使えます。
理解しやすいので楽しみながら学習できますし、内容もわりと興味深いです。

3.本場のイギリス英語を聞く
イギリスに関係するトピックを現地人の発音で聴ける本です。
- 語彙のレベル
- 発音のスピード
- イギリスアクセント
の難易度は上がりますが、楽しく勉強できるところが気に入っています。
トピックを掘り下げるコラムが読みごたえあり、イギリス好きにおすすめです。
【英語】シャドーイングで英語力を高めよう

今回は、英語のシャドーイングのやり方について説明しました。
シャドーイングは上級者向けの学習法なので、英語学習をはじめたばかりの人にはちょっと難しいかもしれません。

シャドーイングは
- リスニング力
- スピーキング力
- 流暢さ
を底上げしてくれる強力な学習法です。
うまく活用し、最短ルートで英語ペラペラを目指しましょう。
