こんな悩みに応えます。
「英語のリスニングはできるけど理解ができない」という問題は、ある能力が乏しいがゆえに生じる悩みです。その悩みは、ただやみくもに英語を聞きまくるだけでは解決されません。
いつまでも成長を感じられないままではつらすぎるので、本記事にて
- リスニング力の正体
- 正しいリスニング力の高め方
をチェックしましょう。

聞きとりができることには自信を持ち、もう一歩だけ前へ進みましょう。
- 英語のリスニングはできるのに理解ができないという悩みの原因
- リスニングはできるのに理解ができないという悩みを解決する方法
学歴もキャリアも根性もお金もないわたしですが、英語を愛して20年になります。
海外好きをこじらせた結果、ひとりで海外へ8カ国以上、海外在住歴2年半です。
【英語】リスニング力とは、聞く力と理解する力の和

聞く力があっても理解する力が不足しているという事実が「リスニングはできるのに理解ができない」という悩みの正体です。
逆のパターンもあり得ます。
理解する力はあっても聞く力が劣っていると、ネイティブが話す爆速イングリッシュについていけず、聞きとれないので理解もできないという悲しい事態に…

【英語】リスニングはできるのに理解できない原因

次のような問題があると理解力が乏しくなり、結果的にリスニングの精度も落ちます。
- 文法が身についていない
- 日本語に訳さず理解する力がない
- 予測する力が身についていない
- 語彙力が不足している
- 英会話の経験が足りない
それぞれの原因について詳しく掘り下げていきましょう。
原因 1.文法が身についていない
文法とは、文章に意味を持たせるための「ルール」です。言葉の活用や並び順に意味があるので、それを知らなければ文章の意味はなかなか理解できません。
例えば、次の文章を見てみましょう。
Mina didn’t go to school yesterday because she has been on holiday since last week.
単語がすべて聞きとれたとしても、文法が分からないと
- 「has beenってなんだ?」
- 「なにがbecauseなの?」
- 「yesterdayなのにlast week?」
という疑問ばかりで、意味が理解できませんよね。
必要以上の文法は邪魔になるけど、基本的な文法の知識は文章を理解するのに欠かせないものなんです。
原因 2.日本語に訳さず理解する力がない
日本人あるあるですが、聞きとった英語を日本語に訳すというやり方は間違いです。
いちいち日本語を介していると
- 理解に時間がかかる
- 考えている間に会話に置いていかれる
- 話すときも考えるのに時間がかかる
という三重苦を招きます。
次の例を見てみましょう。
●Ellen took over a small black dog which was in a sanctuary.
⇨エレンは引きとった、一匹の小さな黒い犬を、保護施設にいた
⇨エレンは保護施設にいた一匹の小さな黒い犬を引きとった
上記のように、日本人はひとつの文章を何度もフィルターをかけ、日本語に当てはめて理解しようとしがちです。
これをリスニングしながらやるとなったら、どうなるか想像できますよね?英語は次から次へと絶え間なく聞こえてくるので、処理が追いつかず頭がパンクするでしょう。
聞きとりと理解を同時にするには、英語のまま理解する力が必要です。
原因 3.予測する力がない
- 聞きとれない言葉を予測して補う
- 分かる言葉だけで意味を予測する
という力がないと、頭がパンクして集中力が数分しか持ちません。それでは聞きとれるものも聞きとれませんよね…
日常生活は雑音や騒音だらけなので、予測する力は必要不可欠です。
わたしたちも日本語では、次に聞こえてくる言葉を予測したり話の流れだけで意味を予測したりすることで、言葉を理解しています。
例えば、次のような場合…
I saw that Joseph and Nicole went out for dinner yesterday.
工事現場の近くを歩きながら話していて、以上のように半分くらいしか聞きとれなかったとしても、話の大筋は理解できると思います。

- 重要なポイントだけ聞きとる
- 聞きとれない単語を予測する
- 話の流れから意味を予測する
という力がないと、あなたの脳みそはすぐにオーバーヒートしてしまいます。
原因 4.語彙力がない
意味が分からない単語があればあるほど、会話を理解するのが難しくなります。
次の文章を見てみましょう。
Last weekend, I went to the police station and payed a parking fine.
仮に文末の「a parking fine」の意味が分からなかったとしても、
- 警察署に行って支払うもの
- 「parking(駐車)」という意味
- 話し手のテンション低めな感じ
という情報から「駐車違反金」だと予想できます。
これがもし
- pay
- the police station
- park
という単語が分からなかったとしたら、文章の意味はチンプンカンプンですよね。意味を知っている単語が多ければ多いほど、会話は有利になるってことです。
原因 5.経験不足
- 聞きとる
- 意味を理解する
という一連の流れをスムーズに行うには、それなりの経験が必要です。
聞きとり力と理解力がそれぞれ高くても、ふたつを同時に行うのが初めてであれば、うまくいかないのも無理はありません。

【英語】リスニングはできるのに理解ができないときの解決法

答えは次のとおりです。
- 文法の基礎を学ぶ
- 語彙力を高める
- イメージ化トレーニング
- 日本語でいいので知識をつける
サクッと見ていきましょう。
1.文法の基礎を学ぶ
英検1級やTOEIC満点などという高レベルの知識は必要ありません。
「英語の文法はどこまで勉強すればいい?【結論】中学レベル以上は不要」という記事で説明したとおり、かんたんな日常会話は中学レベルの文法知識でかなり理解できます。
中学レベルの文法ならひと月あればやり直せるので、サクッと済ませましょう。
2.語彙力を高める
リスニングやリーディングを鍛えながら語彙力を高めていくのがおすすめです。
単語や熟語を丸暗記するのはしんどいし、すぐ忘れるのが目に見えてますからね…

「ニンテンドースイッチで英語学習してみた【対応ソフトと手順について】」という記事で紹介したように、うまく使えばゲームもすばらしい教材になります。
3.英語を英語のまま理解する
語彙力は高いほど有利ですが、ただ暗記しているだけでは意味がありません。
英語ペラペラな人の頭の中では「英語の音を聞いた瞬間に、スペルと意味がどんどん頭に浮かび意味が理解できる」ということが起こっています。
それが「英語を英語のまま理解する」ということです。

トレーニングの詳しいやり方は「英語を日本語に訳さないで理解する力の習得方法【子供でもできます】」という記事にまとめたので、ぜひ読んでみてください。
4.日本語でいいので知識をつける
知識がないことより、知識のあることのほうが英語による聞きとりも理解もしやすいです。
例えば、ブロックチェーンについて日本語でも知識ゼロなのに、英語でイチからすべてを理解しろといわれたら地獄ですよね。
しかし、初めから日本語である程度の知識を身につけておけば、まったくのゼロからよりは理解しやすいですし、心が折れる可能性も低くなります。

【英語】リスニングはできるのに理解できない:解決策は「正しいリスニング力を身につける」こと

今回は「リスニングはできるのに理解ができない」という悩みを深堀りしました。解決策は「正しいリスニング力を身につける」ことです。
リスニング力とは、聞きとる力と理解する力のふたつで成り立っています。
聞きとる力だけ、理解する力だけが優れていても、リスニング力は乏しいまま。
- 基本的な文法を身につける
- 語彙力を高める
- 英語を英語のまま理解する
- 日本語でいいので知識をつける
以上を意識して学ぶことで、リスニング力は高まります。