元フレンチ料理人のcarlyです。
フランスと言うと
- お洒落
- 優雅
- のんびり
- 美的
というイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。
わたしもフランスに行くまではそう思っていましたし、パリなんかはまさにそのようなイメージに近いと感じます。
しかし「食事」の一面に関しては、
- フランス人
- フランスという国
のイメージを堂々と覆してくるところが侮れない。
今回は食の都としても有名なフランスの食事について、驚きのエピソードを紹介します。
フランス人はあんなものやこんなものまでナイフとフォークで食べるんです。
それは日本人からしたら驚きと唖然でしかありません。
わたしの人生最大のカルチャーショックをあなたにもシェアします。
【1】サラダってナイフとフォークで食べるんだ

今となってはなんてこともないし、むしろそうした方が食べやすいのになんで日本ではやらないの?とすら思います。
10代ではじめてフランスで体験したのは、サラダをナイフとフォークで食べること。
家ではもちろん、ファミレスやカフェなどでもサラダは食べますが、ナイフとフォークで食べたことなんて一度もありませんでした。
サラダは洋食ですが当たり前のように箸で食べるし、外で食べるときだってフォークのみで食べるのが一般的ではないでしょうか。
フランスではそこにナイフを投入してきます。
具がゴロゴロしているサラダならわかるのですが、ただの葉っぱサラダにもナイフとフォークで挑むんですよ。
はじめはとにかく違和感しかありませんでした。
しかし、慣れた今では葉っぱだけのサラダでもナイフがあった方が食べやすいと思います。
食べ始めはいいですが、フォークだけじゃしなしなになった葉っぱとか掬いづらいですもんね。
はじめてフランスで目撃したときは衝撃的すぎましたが、今はイギリスに住んでみてヨーロッパではごくごく普通のことなんだと思い知らされました。
【2】お米もナイフとフォークか…

日本人でいう「箸」がフランス人にとっての「ナイフとフォーク」なんでしょう。
フランス人はお米ですらナイフとフォークで食べます。
確かにフランスはパンが主食ですが、お米もけっこう食べる機会がありますよ。
といっても日本のように「お米を食べるためにおかずがある」のではなく、お米はあくまでも「付け合せ」という位置づけです。
煮込み料理にバターライスをつけるというのが一般的かな。
ピラフは東欧から入ってフランス料理になりましたからね。
これもはじめは違和感しかありませんでしたが、今となってはとても合理的だと思います。
日本米みたいに粘りがあるお米なら、フォークだけでもなんとか食べられるでしょう。
しかし、フランスで食べるお米はパサパサのロング米なので、フォークだけだとぽろぽろ落ちて食べにくい。
そこでナイフを登場させて、フォークの上に上手に乗っけて食べるんです。
お米が命の日本人からしたら「ウソだろ… 」と開いた口が塞がらないのですが、実際にやってみるとなるほどなぁ~と思います。
【3】カレーライスもナイフとフォークで食べる…

お米続きでいうと、日本人が大好きなカレーライスもフランス人の手にかかれば。
日本ではカレーライスといえばスプーンで食べますが、フランス人はナイフとフォークで食べます。
さすがにそりゃムリでしょ!と思ったのですが、さすがフランス人は器用にナイフとフォークを使いますね。
当然ながらカレーのルウとお米が別々だと食べにくいので、彼らはルウとお米を食べはじめる前にぐっちゃぐちゃに混ぜます。
食べつつ混ぜるとか、食べる部分だけちょっと混ぜるとかじゃないんですよ。
とにかく全部キレイに均一になるようにこれでもか!と混ぜる。
ここ、かなりフランス人っぽいポイントです。
個人差が出るところですが、個人的にはカレーは汁っぽいのが好きなので、ルウと米が混ざったもったりしたカレーはちょっと…
ナイフとフォークで食べるなら… まあそうですよね。って感じです…
フランス人は意外にも、味とかテクスチャーとかよりも食べやすさを重視しています。
【4】パスタもナイフとフォーク?まじか…

パスタという麺料理をフォークのみならずナイフを使って食べるフランス人、これはかなりの衝撃でした。
しかも、フォークで麺をくるくるっと巻いて食べるとかじゃありません。
カレーライスもしかり、彼らは
- 汁(ソースやらルウやら)
- 固形(米やら麺やら)
をキレイに均一に混ぜたい民族のようです。
それがたとえ、きちんとフライパンで麺とソースを和えたパスタ料理でも。
茹でたパスタの上にミートソースが乗っかっているだけ、というのなら分かりますよ。
そのまま放って置くと麺がパサパサになってしまうし、麺にソースが絡んでないとおいしくないですもんね。
なのに!きちんと麺とソースが和えてあるにも関わらず!
パスタをナイフとフォークでめった切りにするんです!
長い麺を2~3cmくらいに切り刻めば、フォークにパスタを乗っけて口に運べますもんね。
麺は長いまま食べるからオイシイのでは?
だったらパスタ頼むなや…
と思ってしまうのは、食に関心がある日本人ならではでしょうか…
【5】ハンバーガーも!?ちょっと待て

フランス人がナイフとフォークで食べるものの中で一番の衝撃だったのは、ハンバーガーですね。
ハンバーグじゃなくて、ハンバーガーです。
バンズで肉やら野菜やらが挟まっている、日本でもよ~く食べられているあれです。
そもそもハンバーガーって、手で持って食べることを想定した食べ物ですよね?
なのにいきなりナイフとフォークで切り刻むんですか?
落ちたトマトをフォークで食べるというなら分かるんですが、初めからナイフとフォークで律儀に一口サイズに切って食べるフランス人。
まあ、さすがにマクドナルドとかのファストフード店ではやりませんが、ふつうの飲食店の中でハンバーガーを食べるならこうするフランス人。
しかしながら実際にチャレンジしてみると、
- 手が汚れなくていい
- バンズと具材が均一に食べられていい
- 口周りも汚れない
- ソースが垂れない
などなど、メリットの方が多いのでは?とすら思えてきます。
とはいえ、やっぱりハンバーガーは両手でガブッとかぶりつくことにおいしさがあるのではないかと。
ナイフとフォークで食べるのが合理的で美しい(清潔?)というのは分からなくもないですが、ハンバーガーにそれを求めるのはどうなんでしょう。
フランス人の食事の仕方に驚く=カルチャーショック

海外に住むと、色々な場面でカルチャーショックを感じます。
美食の国として知られるフランスですが、だからといってフランス人がみんな食事作法がキレイで美しいとは限らないのですね。
というか、キレイに食べるね~という感覚そのものが、日本人とフランス人では大きく違うようにも感じます。
そういうところがすでにカルチャーショックですよね。
今回紹介した体験はわたしの中でもかなり衝撃的でしたが、合理的なことが多いので実践することも多いです。
日本だとナイフとフォークの
- 正しい使い方
- 便利な使い方
をきちんと学ぶ機会がないですよね。
だからこそ、それをナイフとフォークで食べるなんて不可能でしょ!?と思うのでしょう。
フランス料理のコース料理の食べ方を勉強するべきだとは思いませんが、ナイフとフォークを正しく使えるようにする教育くらいあってもいいのでは。
もし機会があれば、今回紹介したカルチャーショックを実践してみてください。
- 意外と食べやすいじゃん
- キレイに食べられる
という感じで、自分が思っている以上にすんなりと受け入れられるかもしれませんよ。
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