こんな声に応えます。
結論から言うと、ディクテーションは初心者こそやるべき学習法です。
ディクテーションには
- リスニング力が上がる
- 聞きとれない単語を予測できる
- 自分のリスニング力を把握できる
という効果があり、英会話の実践力がつきます。
ただやみくもに英語を聞きまくるだけでは身につかない力が身についたり、自分の実力を分析できたりするので、少ない努力で英語が話せるようになるんです。
あなたは効果があるのかも分からないような学習法や、つらいだけの勉強をこれからもずっとくり返したいでしょうか?
「そんなのイヤに決まってるじゃん」と思ったら、今から3分ほどお付き合いください。

- ディクテーションの効果
- ディクテーションはどのくらいやれば効果があるか
- ディクテーションで効果が感じられないときの解決法
学歴もキャリアも根性もお金もないわたしですが、英語を愛して20年になります。
海外好きをこじらせた結果、ひとりで海外へ8カ国以上、海外在住歴2年半です。
【英語の独学】ディクテーションにはこんな効果があります

答えは次のとおりです。
- リスニング力を高める
- 言葉を予測する力がつく
- 自分のリスニング力を把握する
詳しく見ていきましょう。
1.リスニング力が高まる
ディクテーションとは、音声を聞きながら書き起こすという学習法です。

英語を単語ではなく文章で聞けるようになる
会話はすべて文章なので、単語と単語がつながって変化した音を聞きとれるようになることではじめて「きちんと聞きとれた」と言えます。
英語は単語単体で聞きとれたとしても、文章で聞きとれなければ意味がないんです。
例えば、次の英文を見てみましょう。
Can I have a seat?
無理やりカタカナに直してますが、単語単体だと
- キャン
- アイ
- ハヴ
- ア
- シート
という言葉が並んでいますよね。
この単語をそれぞれ単体で聞きとれても、会話ではほとんど意味がありません。
なぜなら、ネイティブはそれぞれの単語をくっつけて発音するため、単語単体で発音するときとは音が変わるからです。
ケァナイ ハヴァ スィーッ?

ディクテーションには書き起こす作業があるため、音のつながりを無視できません。
慣れないうちはしんどいですが、ディクテーションをくり返すと
- リンキング
- リエゾン
- リダクション
といった音を聞きとれるようになり、自身のスピーキングにも反映されていきます。
2.話の大枠や分からない単語の意味を予測する力がつく
ディクテーションをくり返すと、一語一句聞きとったりつねに聞きとりに集中したりしなくても聞きとれるようになるための「予測力」が身についてきます。
予測力とは、自分が今までに何億回とくり返してきた会話の経験と照らし合わせ
- 次はどんな展開になるのか
- どういう単語が出てくるのか
- 文法的にはどういう表現になるのか
ということを予測しながら聞く力のこと。

ディクテーションをくり返すことで
- どこを聞きとれば内容が理解できるか
- この単語はあの単語がセットだとこういう意味
- この表現はこういう意味のときに使われる
ということが考えなくても分かるようになり、英語で楽に会話ができるようになります。
3.自分のリスニング力を把握する
多聴にしろ清聴にしろ、ただ聞いているだけでは正しく聞けているかが分からないまま。
聞いている英語を書き起こすことで、実際に発音されている音や自分の耳で聞いた音が合っているかどうかを、自分の目で確認できます。
リスニングの弱点を把握できる
自分が聞きとった音と音声の音が一致していれば、うまく聞きとれている証拠。
もし間違っている場合は
- どの単語が分からないのか
- どんな熟語が分からないのか
- どんな音に弱いのか
という「自分の弱点」を分析すると、効率よくリスニング力を鍛えられます。
例えば、発音記号を学んだり音声つきの教材を買ってみたり、自分の発音を鍛えたりするなどの方法が考えられますね。
最短ルートで成長するには、自分の弱みを知ることが欠かせません。
【英語】ディクテーションはどのくらいやれば効果がある?

- どのくらいの時間やれば
- どのくらいの回数やれば
- どのくらいの期間やれば
ディクテーションの効果があるのか、見ていきましょう。
1.ディクテーションはどのくらいの時間やればいい?
ディクテーションは時間より、回数で考えるのがおすすめです。
とはいえ「今日はやろうと思ってた回数をやる時間がないから、やらないでおこう」となってしまっては本末転倒…

2.ディクテーションはどのくらいの回数やればいい?
ひとつの教材に対して5~10回くらいを目安にしましょう。
一度にすべてを聞きとるのではなく、回数を重ねることで少しずつ聞きとれる言葉を増やしていくというイメージです。

ディクテーションは、山登りに似ています。
登っている最中はつらいけど、山頂へ行くとこれまでの苦しさや先の見えない不安、イライラはすべて吹っ飛んでしまう。
ディクテーションも同じで、聞きとれる音を少しずつ確実に増やしていけばいいんです。

3.ディクテーションはどのくらいの期間やればいい?
効果を感じるには、最低でも3~6ヶ月は必要です。
ディクテーションの完了は、ネイティブの爆速の会話がほぼ聞きとれるようになるまで。
ディクテーションをやるとただ聞くだけよりもリスニング力が伸びやすいですが、
- 効果を実感するまでに3ヶ月
- 80%以上が聞きとれるようになるまで半年
というのがおおよその目安かと思います。

【英語】ディクテーションの効果が感じられないときの対策

答えは次のとおりです。
- 基本的なリスニング力があるか
- かんたんな教材を選ぶ
- スペルが分からない or 間違える
- 音声の速さに追いつかない
サクッと見ていきましょう。
1.基本的なリスニング力があるか
ディクテーションは初心者向けの学習法とはいえ、基本的なリスニング力がないと厳しいです。
当ブログ「カーリーブログ」では
- 中学レベルのリスニングを身につけてから
- 多聴をはじめて2~3ヶ月ほど経ってから
ディクテーションをはじめることをおすすめします。

2.かんたんな教材を選ぶ
ディクテーションで使う教材は、黙読でスラスラ読めるものを選びましょう。
黙読で読んでつまるようなレベルの教材を聞いても、ほぼ聞きとれずに終わります…

3.スペルが分からない or スペルを間違える
スペルが分からなかったり間違ったりするのは、なんら問題ありません。どういう音なのかきちんと耳で聞き分けられていれば、後から直すのはかんたんです。
ひとまずは間違えてもいいから、聞いた音をスペルに当てはめて書き起こします。
ひととおりディクテーションした後の見直しとして、スクリプトを使って間違いや予想して書いたスペルを正しく直せばオッケーです。
4.音声の速さについていけない
- 音を止める箇所が正しいか
- 再生速度を調節できるか
を確認し、自分が聞きとりやすいように音声をカスタマイズします。
音声を止めるタイミングは、短すぎても長すぎてもよくありません。目安は「スラッシュリーディング」のように、意味のかたまりごとに区切ります。

英語雑誌「ENGLISH JOURNAL」は、専用のアプリを使うことで
- オリジナル音声の再生
- スクリプトの確認
- 再生速度の変更
などができ、ディクテーションにもぴったりな教材になります。
詳しくは「ENGLISH JOURNALの音声をダウンロードする方法【スマホでかんたん英語学習】」をチェックしてみてください。
【英語】ディクテーションはリスニングの強化と弱点の把握に効果あり

要点をまとめると、ディクテーションの効果は次のとおりになります。
- リスニング力を高める
- 言葉を予測する力
- 自分の弱点を把握する
リスニング力は、会話の基本となる能力。
英語の音を聞き分ける能力にプラスして、言葉の意味や聞きとれなかった言葉を予測できるようになると、
- 聞きとりだけに集中しなくていい
- 聞きながら言いたいことを考えられる
- 複数人を相手にしても動じなくなる
など、会話力もどんどん高まります。
最低でも3~6ヶ月ほどかかりますが、ディクテーションは初心者でもやりやすく、効果を感じやすい学習法です。