元フレンチ料理人のcarlyです。
- 家の包丁は切れ味が悪い
- なんか使いづらい…
- もっと楽に料理が作れるようになる方法は?
と思ったことはありませんか?
今回は家での料理をラクにしたい!というあなたのために、プロのフレンチ料理人が必ずといっていいほど持っている包丁を6つ紹介します。
プロの料理人でも家庭なら包丁一本で料理をすることもありますが、仕事ではきちんと食材や目的によって使い分けていますよ。
プロがどんな場面でどんな包丁を使っているのかを知れば
- 家庭でも料理がスムーズに作れる
- 時短になる
- ストレスが減る
というようなメリットばかり。
こちらの記事を参考にすれば、もっとラクに楽しく料理できますよ。
①野菜をすばやく切る スライサー包丁(柳刃包丁)

このスライサー包丁は使用頻度がわりと高めで、
- たまねぎ
- にんじん
- セロリ
などの香味野菜をひたすら薄切りにするのに使います。
軽くて刃渡りが長いので、薄切りや千切りなどの同じ動きを繰り返すような作業に向いています。
わたしも料理業界に入ってから出会った包丁ですが、家庭で使う包丁とはちょっと違いますよね。
これは背の低い食材を切るときにオススメで、
- 万能ねぎの小口切り
- キャベツの千切り
に使うのがプロっぽいですね。
キャベツの千切りをするなら、葉を一枚一枚はがして重ねたものを切ってください。
この包丁でたまねぎを薄切りにしたり玉のままのキャベツを千切りにしたりしようとすると、かなりの確率で手を切るので注意しましょう。
あまり包丁を大きく上げ下げする必要のない作業に使うのが、安全にこの包丁を使うコツです。
②これがないと始まらない 三徳包丁

これは万能な包丁で、料理人には欠かせない包丁です。
ほかの包丁が盗まれても、これがあればなんとか戦っていけるくらいの「4番バッター的存在」です。
これとペティナイフがあれば、とりあえず料理人の仕事はできるかなという感じですね。
逆をいうと、この三徳包丁がないと仕事にならないくらいの重要さです。
- 野菜を薄切り
- 千切りにしたり
- 肉・魚を切り分けたり
という使い方がメインです。
たまねぎのみじん切りの ”たたく” 作業も、この包丁でやってしまいますね。
たまねぎの薄切りには上で紹介した「スライサー包丁」よりも、こちらの包丁が安全かつ、やりやすいのでおすすめです。
魚をさばくのにも使うこともありますが、これは魚が大きい場合に刃渡りの長さが役に立つからです。
鯛などは骨がゴツいので、これで頭まで割ろうとすると力が入りづらくてやりづらい上に、刃にとってもダメージが大きいので注意が必要です。
③出番の多さ・万能さ 第一位 ペティナイフ

一番小さい包丁ですがめちゃくちゃ使用頻度が高い。
料理人だけでなくパティシエも必ず一本は持っている包丁です。
「一般家庭にないけれど、あれば料理がスムーズに行くのにな」という包丁ナンバーワンがこのペティナイフですね。
これは
- 切っ先で食材を切り抜いたり
- 柄をにぎり込んで野菜の皮を向いたり
など、細かい作業に向いています。
- カブ・だいこんを切り分けたあとの皮むき
- オレンジ・キウイなどフルーツ類の皮むき、切り出し
- いちご・トマトなどのヘタ取り
- たまねぎの皮むき、みじん切りの際の切れ目をいれる作業
このように、なにか大きな作業の前の下処理として使う包丁とイメージしてもらえれば。
「ペティナイフ+〇〇包丁」という組み合わせで使うことが多く、絶対に欠かせない包丁のひとつです。
もし無人島に包丁を持っていっていいなら、三徳包丁とペティナイフを選びますね。
小さい包丁なんで当たり前なんですが、刃が減るのが早いのが難点ですね。
毎日ガッツリ研ぐと、2年くらいで見た目にも 「完全に刃が減った感」 出てきます。
それでも全然問題はないので、みんな普通に使いますけどね。
④大型の肉・魚をさばく 出刃包丁

こちらの包丁は、刃渡りは長くはないですが刃がめちゃくちゃ分厚くて重いのが特徴です。
この特徴をいかして大きな肉のかたまりを解体したり骨を小さく切ったりと、力が必要な作業をするときに重宝してくれます。
魚をさばくのにも使ったりするんですが、主にダシ用に頭の骨を砕いたりするのに活躍していましたね。
野菜や果物を切ったりすることはなく、営業時間中はほとんど保管庫に眠っているという比較的出番が少なめな包丁です。
しかし肉や魚の大きな骨を切るにはこの包丁が必要なので、この包丁がないのもツラいです。
なにかコメントをするならば、けっこう研ぐのが大変でしたと言っておきます。
⑤皮むきのストレス軽減 ピーラー(皮引き)

「刃の切れ味」って、料理のスピードとストレスに直結する問題ですよね。
ピーラーは家庭でも使うと思うんですが、やっぱりちゃんとしたブランドのものは切れ味が違うし、手が疲れにくいこの形もかなり大事です。
わたしが使っているものは、皮が刃に詰まることがなくてスイスイ使えるのがめっちゃおすすめなポイントです。
家庭用も持っていたんですが、剥いた野菜の皮が刃から離れなくてその都度いちいち手で皮をとらなきゃならなかったので、これに変えてからはイライラが解消されました。
こういう身近なものだからこそ、きちんとしたものの価値がわかるようになりましたね。
⑥休日でも使う ソムリエナイフ(ワインオープナー)

わたしが「一番奮発した!でも買ってよかった!」と思う料理グッズはソムリエナイフです。
有名なフランスのブランド「ラギオール」を使っていますが、デザインが豊富なのと造りがしっかりしていてコルクもするっと抜けるところが最高。
ちょっと値段にビビってしまうかもしれませんが、実際にほんとうに使い心地がいいので買う価値はお値段以上にあります。
(現在かなり安くなっているので今が買い・・・!)
正直なところ、料理人はソムリエナイフを使わないんですよね。
実際のお店ではサービススタッフがワインのボトルを開けますからね。
でも料理人って酒飲みも多いし、ホールスタッフが忙しいときに代わりにワインを開けることもあるので、ほとんどのフレンチ料理人は自分のものを持っていました。
これもけっこう感動モノで、安物とは刃の切れ味がまったく違うんですよ!!
これめちゃめちゃ大事。
⑦番外:けっこう欲しい パン切り包丁

ちょっと余談ですが、
- あっても良いな
- 買うのはちょっとアレだけど、あったらめっちゃいい
という包丁が、パン切り包丁です。
フレンチではバゲットを扱うことが多いので、普通の包丁だと太刀打ちできないんですよね。
切れなくはないけど、ムダに力がいるしパンくずの飛び散りがハンパない。
一本5万円もするパン切り包丁を使ったこともありますが、そこまでしなくても十分にいい包丁はありますのでこっちの方がオススメ。
パン切り包丁は刃渡りが長くて刃がしなりにくいものが、対バゲット戦だと有利です。
まずはペティナイフ + 三徳包丁 を揃えよう

もっと「これがあればめっちゃはかどる!」というものもありますが、このあたりが「プロの料理人が必ずといっていいほど持っている包丁」です。
- 家庭でもっと料理が早く作れるように包丁がほしい
- 料理がうまくなりたくてプロ仕様の包丁を探している
こんな方に料理人として10年の経験があるわたしがおすすめするのは、ペティナイフと三徳包丁のコンビです。
まずはペティナイフで食材の下処理をして、三徳包丁で大きな作業をするという「型」を身につけるだけでも料理のスピードが上がります。
ちなみに、これまでに紹介した包丁がすべてドイツの「ツヴィリング」というブランドなのは、完全にわたしの好みです。
日本のかっこいい包丁に比べればかなり安価なうえに軽く、丈夫なところが気に入って長年愛用しています。
[speech_bubble type=”think” subtype=”R1″ icon=”1carly.jpg” name=”carly”]なにより包丁らしからぬシャレた柄のデザインが好き [/speech_bubble]衛生面が気になる方は、柄の部分までオール・ステンレスで丸洗いできる商品もあるので、そちらもチェックしてみてください!